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中国でも稀少な鳳凰烏龍の単株茶3種類発売
- [2017.03.04] Written By 北城 彰(Akira Hojo)
特定の木1本のみから収穫された鳳凰烏龍茶を「単株」と言います。2016年に鳳凰鎮を訪問した際には、3種類の単株茶を仕入れました。お茶は去年入荷したのですが、自社にて再度ベイキングを行ったり、熟成、水分調整をしており、ようやく発売できるようになりました。
鳳凰烏龍茶の名称のまとめ
近年、鳳凰単叢烏龍茶の場合、様々な品質カテゴリーがあるため、以下に簡単にまとめました。
1. 単叢
単叢の漢字の意味としては、「1つの木のみ」という意味を持ちますが、現地ではその様な意味では用いられておりません。
単叢とは、非常に香りの良いお茶を品種、更には香りの質ごとにグルーピングしたものを指す名称です。同じ蜜蘭香でも、木の樹齢や栽培環境で香り異なるため、1バッチは数キロ〜10キロ程度であることが一般的です。全く同じ栽培条件・品質レベルであっても、フルーツや花のような特徴的な香りがしないお茶については、下で説明する水仙と呼ばれます。
2.水仙
鳳凰烏龍は基本どれも水仙種から改良されたお茶です。したがって、蜜蘭香や宋種など、全てのお茶が本来水仙です。ただし、現地では、ある特定の条件を満たすお茶を水仙と呼んでおります。それは、①実生であること:種から撒かれている、②「華やかな香」がしないお茶、③喬木方式で栽培されており慣行栽培ではないお茶の木。(ただし、慣行栽培のお茶でも水仙として販売されているケースは多々あります。)水仙は蜜蘭香などのような強いフルーツ香が無い分、同じ品質で比較すると単叢よりも単価が安く、味を純粋に味わいたい人にとってはお値打ちのお茶です。
3. 老欉
老欉は樹齢の古い木から作られたお茶に対して用いられる名称です。ただ、どの程度の樹齢であれば老ソウかという点については、明確な定義が無く、生産者によって規準はバラバラです。一般に、老ソウと呼ばれるお茶の方が、そうでないお茶よりも余韻が長く、軟らかな味がします。
4. 単株
単株は限定された一本の木のみから収穫されたお茶の名称です。ある意味その辺に生えているお茶の木を適当に選び、それを単株と言う名称で販売しても間違いではありませんが、一般的には非常に高樹齢で、その地域の中でも有名な木が単株として売られます。単株の場合、樹齢が古すぎて、品種名が分からないようなお茶の木も存在します。単株の場合、その殆どが老木産ゆえに、老欉と組み合わせ、老欉宋種単株と言う具合に用いられるのが一般的です。鳳凰単叢烏龍茶の中でも特に単株は非常に格が高く、その殆どが現地での取引で売れてしまいます。単株を求めるお客さんは常連客が多く、中国国内における熱狂的なお茶愛好家や、大会社の社長などが主な買い手です。
3種類の単株烏龍茶の仕入に成功
以下、2016年に仕入れた単株烏龍茶です。単株烏龍茶の人気は非常に高く、予約販売で完売になる事も珍しくありません。昨年は事前に単株を残しておくようにお願いしてため、辛うじて3種類仕入れることが出来ました。今後は気に入った単株は火入れの温度や時間にいたるまで特注で仕上げて貰いたいと思っております。
鳳凰烏崠老欉文種単株
烏崠山烏崠村李仔坪(Wu Dong Village Li Zai Ping)1100m
このお茶の木は鳳凰烏龍の生産に関わっている人で知らない人がいないくらい有名なお茶の木です。鳳凰単叢烏龍茶の本の中にも写真が載る程有名な木で、烏崠山の中でも一際目を引く大木です。このお茶の木は、文氏によって所有されております。非常に樹齢が高いこと、種から撒かれた木であることから、品種を同定することが出来ず、現地では文種と呼ばれております。文種の特徴として、茶葉が大きく丸い形をしております。これまで文種は文氏自身によって加工されておりました。多くのお茶生産者がが売って欲しいと願っていたものの、文氏は頑なに拒んでいたと聞きます。ただし、近年、この文種の木が病気にやられ、存続の危機に直面しました。たまたま私がお付き合いしているお茶の生産者は、お茶の病気に関する高い知識があったことから、文種を病気から守るための手助けをしたそうです。その甲斐あり、文種は生き延びたのですが、それに大変感謝した文氏が、文種を全量販売してくれることになったそうです。文種は全体で3kgちょっと程度の収穫量だったのですが、既に1kgは大会社の社長が予約していました。私は残りを全量仕入れました。文種の味はまるで自然栽培のプーアル生茶のようにやわらかく、余韻が非常に長く、後味の濃いお茶です。香りは、完熟マンゴやユリの花のように感じられました。
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文種の葉は丸っこい
![img_5901](https://hojotea.com/jp/wp-content/uploads/IMG_5901.jpg)
右上の写真は私が今回仕入をした文種の木
鳳凰烏崠老欉兄弟仔単株
大庵村庵棱 (Da An Village An Ling ) 950m
兄弟仔はあまり馴染みのない名前ですが、現地では非常に人気の高い種類のお茶です。特に本商品は3つの単株茶の中でも値段が最も低く、その割に香りが強く勧めです。香りは、マンゴ、洋なし、桃が仄かに感じられるようなフルーツ系の香りです。
鳳凰烏崠老欉宋種単株
乌岽村桂竹湖 (Wu Dong Village Gui Zhu Hu) 1150m
鳳凰単叢烏龍茶の中でも定番の品種です。歴史が長く、烏崠山にも比較的多くの宋種老木が存在します。単株だけのことはあり、味が非常にやわらかく、穏やかな香りが特徴です。宋種は桃系の香りですが、熟成することで更に桃の香りが強くなります。
水分値が非常に低いため少し湿度を吸わせた方が強い香りに
全ての単株茶は日本に入荷後、再度乾燥することで、水分を低く調整しております。水分が低いと香りが抑え気味になり、また、僅かな渋味が感じられることがあります。したがって、意外に思われるかもしれませんが、開封後数日おき、少し湿度を吸わせた方が香りが強くなり、同時に味もより滑らかになります。
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