静岡本山茶の買い付け

[2006.05.09] Written By
昨日より日本茶の新茶買い付けのために静岡に来ております。大学時代の友人が静岡に在住で、しかも日本やインストラクターの資格を持っているため、彼の家に泊めて頂いている上に、更に優れた緑茶の生産会社を紹介もして貰う事ができました。そのお陰で、大変に能率的に交渉を進めることが出来、今回の出張目的を達成することが出来ました。
静岡のお茶の場合、農家で生産された茶葉は摘採後、共同の工場に集荷され荒茶という状態に仕上げられます。荒茶とは、既に揉捻成形が終了し、煎茶独特の針状の形に仕上がった状態を言います。但しこの状態では市場に出すことが出来ません。サイズや形状に基づき茶葉のグレーディングを行い、茎や粉等の副産物を除き、水分を更に落として火入れをした後、仕上げ茶と呼ばれる状態になるのです。荒茶の状態で飲むと猛烈に苦みが強く、相当の緑茶好きか通でない限りなかなか受け入れられる味ではありません。また、荒茶の状態では水分が高いのと、火入れがされてないために品質的には余り安定ではありません。一般的に茶問屋と言われる人々は、お茶市場で競りにかけられた荒茶を買い付け、自社オリジナルの条件で火入れを行い、そのままの状態、或いは更にブレンドをし、小売業者に販売をしているのです。荒茶の値段は仕上げ茶の3分の1程度であるため、仕上げ設備と十分な販売チャンネルを持っている会社は非常に効率的な商売が出来るわけです。
私のような小売業者の場合、本来は仕上げ茶を原料として購入するため、問屋さんから購入するのが一般的な流れです。私のお付き合いしている会社はメインの商売は本山煎茶の荒茶加工なのですが、加え、仕上げ茶も製造販売してくれます。問屋を間に入れず直接買い付けることが出来るため、コスト的に大きなメリットが生じます。同じ値段であれば、1グレード上のお茶を仕入れることが出来ます。更に、その会社では茶葉の栽培から生産までを一貫管理しており、全ての茶葉の履歴がトレースできる仕組みになっております。生産業者の名前は勿論、散布農薬や肥料の種類や散布日に至まで詳細に記録が付けられており、全てにおいて素性が明確なお茶を買い付けることが出来るのです。
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写真:新茶収穫前の茶畑。茶畑が川に面しているため、霧が立ちこめやすく天然の覆いが形成され、それが高級茶の元となる良質の茶葉を作り上げる。

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