プーアル茶ですが時々煙り臭いお茶があります。この煙の原因はなんだと思いますか?

薪を燃やした煙が充満

まず、煙臭い原因ですが、これは茶葉の殺青(炒めて酵素を失活する作業)方法が関係しております。
フライパンの真下で火を燃やしたばあい、煙がまわりに充満し、茶葉は煙臭くなります。
このような装置は少数民族の村ではまだまだ一般的な殺性の方法です。
煙の香りが付いてしまった場合、お茶としての価値は下がります。ただ、中には原料の質が極めて高いにもかかわらず煙の香りがする場合があります。

 

煙の香りがすると超高品質の茶葉が安価になる事が!

値段が高ければ仕入れることはないのですが、煙臭いがゆえに値段がとても安い場合、私も見過ごすことができません。私が販売しているプーアル茶ですと、秀林烏毫古樹生茶や仙宿山古樹生茶はこのタイプです。これら2つのお茶は私が今まで体験したことがないほど高品質の原料から作られているのですが、煙臭いために値段が非常に安く仕入れられました。味が分かり、割り切れるお客さんにとってはお値打ちのお茶です。

少数民族が使用する最も単純なタイプの殺青パン

煙が充満しないタイプの殺青装置も

「煙臭いのは少数民族の手作りの証」と言いたいところですが、やはり煙り臭さは無いにこしたことはありません。
商品としての価値も下がるため、最近では薪を裏から投入することで、煙が殺青パンのほうに充満しないタイプの装置もふえつつありますこの装置の場合、煙は裏へ抜けてゆくため、茶葉は全く煙臭くなりません。

フロントの穴は空気穴。薪は壁の後ろから入れるため、煙は外へ

ドラム式殺青装置

最後に最近普及してきているのが、ドラム式の殺青装置です。街に比較的近い産地、工場などはこの方法が多く普及しております。この方法は、手作業ではないため、質が良くないという人がおりますが、実際には逆です。機械的に殺青時間や温度が管理できるため、とても香りの良いお茶ができます。

 

皮肉にも、原料の質がよい地域に限って山奥に位置しており、原始的な殺青装置が用いられていることが多いのが実情です。
原料の質が高く、尚かつ、煙の香りが全くしないお茶を仕入れられることを願って、今年も3月下旬から雲南省へ行ってきます。

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