佐渡島渡辺陶三氏作の無名異焼各種を発売

[2019.10.11] Written By

渡辺陶三氏作の茶器が大量に入荷しました。今回は仕上がりが非常に良く、また、味の点でも非常に満足できる内容です。

原土ゆえの個性

渡辺陶三氏は自ら山や野から原土を回収し精製まで行っております。天然土は地層が複雑に入り組んでいるため、土業者から土を仕入れるのとは異なり、掘り出す場所の微妙な違いにより、含まれるミネラルに変化が生じます。このため、同じシリーズの土を扱っていても、土のロットが変わる毎に味は少なからず変化します。
私は入荷毎にテイスティングをし、その結果を渡辺氏にフィードバックすることで、採取部位の調整をして貰っておりますが、今回は、味が特に良く、結果にとても満足しております。

野坂の原土

秋津無名異 酸化焼成

https://hojotea.com/item/tozo_akitsu.htm

この茶器は味と香りの広がり(ふくよかさ・ボディ)を大きく高めつつ、同時にコク・後味も高めます。この土でお茶をいれたり、水を通すと、お茶の味がとろりとして感じられます。また、香りが非常に華やかになる事から、紅茶や烏龍茶をはじめとする発酵茶との相性が非常に良い土です。

発酵茶との相性が良い理由ですが、発酵茶は香りを重要視した作り方をしたお茶です。ふくよかさが増した場合、お茶を口に含んだときの香りに広がりが生じるため、お茶がとても華やかに感じられ、発酵茶の特徴である「香り」がより豊に感じられます。勿論、紅茶や烏龍茶以外のお茶とも相性が良く、日本茶やプーアル茶、白茶も美味しくはいります。

秋津無名異 炭化還元

https://hojotea.com/item/tozo_akitsu_tanka.htm
1度焼き上げた秋津無名異 酸化焼成の茶器を、炭の中にいれて焼き直すことで、土のミネラルを炭化した茶器です。秋津無名異 酸化焼成と同じ土ですが、焼き方を変えることで異なる味になる点が焼き物の面白さです。

味は秋津無名異の酸化焼成よりも広がりは抑えめですが、その分、後味が更に濃く、余韻が非常に長い土になります。あらゆる種類のお茶と相性がよく、お茶の品質が数倍上がったように感じられます。

秋津無名異 還元焼成

https://hojotea.com/item/tozo_akitsu_reduction.htm
秋津無名異シリーズと同じ原土を使用しておりますが、ガス釜にて還元焼成した土です。還元焼成は焼く度に色合いが微妙に異なる点が、難しさでもあり、面白さでもあります。
味的には、ちょうど、秋津無名酸化焼成と秋津無名異炭化還元の中間的な味です。後味・コク・余韻などの言葉で表現される味の奥行きと、ボディ・ふくよかさ・広がり・骨格などの言葉で表される味の広がりが釣り合っているため、味が非常に丸く感じられます。あらゆる種類のお茶と相性が良い土です。

無名異常赤

https://hojotea.com/item/tozo_joaka.htm

日本最大の金山である佐渡島相川金山の坑道内から回収した赤土をそのまま使用しております。非常に稀少で、血のような赤い色合いが出ることから、佐渡島の無名異焼作家の間では最上の土とされ珍重視されてきました。ただし、希少性や作家視点での価値は味とは関連性が有りませんので、その辺は切り分けて判断する必要があります。
今回入荷の無名異常赤土は、ボディやふくよかさは殆ど高めず、コク・後味のみを引き上げる性質があります。お茶に広がりを求めない人にはお勧めの土です。強ければ強い程良いコクに対して、ボディは強ければよいと言う訳ではないため、上品で余韻の長いお茶が好みの人にお勧めです。

野坂粗土酸化焼成

https://hojotea.com/item/tozo_nosaka.htm

野坂は佐渡島の旧相川町、相川金山から比較的近い距離にある地域の名称です。野坂土の原土は黄色みを帯びており、鉄分を多く含み、深いコク・後味が特徴の土です。

これまで扱っていた野坂はボディが細めだったのですが、今回入荷したロットは、ボディ・広がりがしっかりと感じられます。秋津無名異土ほどではない物の、味に広がりがあるため、紅茶や烏龍茶などの発酵茶との相性が良いと思います。

野坂粗土還元焼成

https://hojotea.com/item/tozo_nosaka_reduction.htm
野坂の土をガス窯で還元した茶器です。還元焼成の場合、同じように焼いていても、窯内の位置によってガスの濃度が異なり、この為、モデル毎に様々な色合いに発色します。非常に個性的で存在感のある土です。
野坂粗土の還元焼成は、酸化焼成と比べると、ボディ・広がり・ふくよかさは抑えめですが、その分、余韻・後味が長く、あらゆる種類のお茶と相性が良い土です。

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

この記事に関連するHOJO Teaの商品


関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

産地でも珍しい実生老木の鳳凰単叢老欉蜜蘭香2022
非常に特別な鳳凰単叢老欉蜜蘭香2022を発売いたしました。特別である理由は、この蜜蘭香が、通常ではあり得ない実生の老木から作られている点にあります。そのため、一般的には考えられないほどの余韻が感じられ、非常に感動的な味わ …
劉家古樹生茶2025を6年ぶりに発売
2019年以来、仕入を休止していた劉家古樹生茶2025を、6年ぶりに発売いたしました。 https://hojotea.com/item/d56.htm 劉家古樹生茶は、私たちが2014年からお付き合いのある劉氏が、自身 …

最新の記事 NEW ARTICLES

産地でも珍しい実生老木の鳳凰単叢老欉蜜蘭香2022
非常に特別な鳳凰単叢老欉蜜蘭香2022を発売いたしました。特別である理由は、この蜜蘭香が、通常ではあり得ない実生の老木から作られている点にあります。そのため、一般的には考えられないほどの余韻が感じられ、非常に感動的な味わ …
雲南茶に使われる古樹・老樹・喬木の意味と実際
雲南省では、樹齢が高い茶樹ほど品質が高くなると理解されており、そのため樹齢を示す言葉が、お茶の名称やグレードに頻繁に用いられます。なかでも、古樹、老樹、喬木といった呼称は広く使われていますが、それぞれの意味や実際の使われ …
劉家古樹生茶2025を6年ぶりに発売
2019年以来、仕入を休止していた劉家古樹生茶2025を、6年ぶりに発売いたしました。 https://hojotea.com/item/d56.htm 劉家古樹生茶は、私たちが2014年からお付き合いのある劉氏が、自身 …
磁器茶器の選定について:三希牙白と徳化磁器
これまで当社では、磁器の茶器として台湾三希の製品を取り扱ってきました。三希の牙白シリーズは、お茶や水に対して優れた特性を備えており、実際にお茶の味や香りが明確に引き出されることから、当社としても高く評価し、約10年にわた …
手作り茶器各種入荷
渡辺陶三氏、前川淳蔵氏の茶器が複数入荷しました。 無名異 上赤 上赤は、佐渡島相川金山の坑道内から採取された、極めて稀少な天然土です。 金山に含まれる鉄分豊富な赤土 無名異 が、岩盤中で長い年月をかけて濾過されることで形 …
酸化酵素だけでは語れない発酵茶の香り-鍵を握る萎凋の科学
烏龍茶、紅茶、白茶などの発酵茶について、多くの書籍やネット情報では、お茶の発酵に関わる酵素としてポリフェノール酸化酵素(ポリフェノールオキシダーゼ:PPO)のみが取り上げられています。 しかし実際には、お茶の発酵には多数 …
低温殺青で作り上げたフルーティなプーアル茶:独木春古樹生茶2025 散茶
独木春古樹生茶が入荷しました。 https://hojotea.com/item/d31.htm このお茶は製造が非常に難しく、今回入荷できたのはごく少量のみです。 今年発売後、数日で完売した白岩山古樹生茶と同様に、在庫 …
安渓色種入荷:自社焙煎による香り高い烏龍茶
安渓色種が再入荷しました。 今回入荷した色種はとても品質が良く、また、値段をも据え置くことが出来ました。 https://hojotea.com/item/o74.htm 安渓色種とは 福建省の安渓で烏龍茶の製法が確立し …
お茶を科学と実験で理解する体験型ワークショップ
静岡県菊川市のサングラムさん(静岡県菊川駅から徒歩3分)主催のTEA EDENというイベントにて、11月8日(土)に私、北城 彰がお茶のセミナーを開催します。 セミナーの内容は以下のリンクのPDFの通りです。 お茶を科学 …
華やかなフルーツの香り!月ヶ瀬紅茶 ベニヒカリを発売
無農薬無肥料のベニヒカリという紅茶品種を使った奈良県月ヶ瀬産の紅茶を発売しました。 この紅茶は、月ヶ瀬の生産者と共に、私自身も生産方法の改良に取り組んできた紅茶です。 多くの和紅茶では発酵の制御が不十分で、その結果生じる …

PAGETOP