日本茶はどれも香りが似通っておりませんか?もっと個性があっても良いのでは?!

[2007.08.29] Written By

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スッキリとした飲み心地と、花のような香りが特徴の烏龍茶とは対照的に、煎茶の場合、まったりとした味わいが重要との考え方があります。私もそのように考えていたときがありました

しかし、マレーシアでお茶を売っていて気がついたことですが、意外にフレーバーを重視するお客さんが多いと言うことです。日本語だと、「香り」ですが、英語にすると、Flavor とAromaがあります。アロマとは、鼻で嗅ぐ香りのこと、それに対し、フレーバーとは口に含んだときに感じられる香りのことを指します。

日本茶はまったりとした甘みが重要なんだと言い出すと、最終的には玉露が最高と言うことになってしまいます。玉露は被覆により人工的に茶園に日光を与えないようにするため、茶葉はアミノ酸を多く含み、まったりとした飲み心地がします。ただ、煎茶の良さは、やはり飲んだときの香りとのバランスだと思います。

ところが、意外に伝統的なお茶の場合、香りが弱い傾向があるように思います。本山茶に関しても例外ではありません。
逆に菊川や牧ノ原で作られる深蒸し茶を飲むと鮮烈な緑の香りがします。ただ、これら深蒸し茶の場合、香の質が多少異なります。どちらかというと、「強烈な緑」をイメージさせる香りです。
では、上品な本山茶の正確をそのままに、香りを強化しようとしたらどの様な作り方をするのが良いのでしょうか?
これが私が最近考え続けている課題です。まだ答えは出ておりませんが、私は萎凋技術に着目しております


本山の茶園。木製の橋の下には小川が流れており、沢ガニがおりました。暑さのために石の下から這い出てきた模様です。沢ガニは農薬にとても敏感な生き物です。沢ガニの存在はこの界隈の農園が徹底した農薬管理を行っている一つの結果だと感じました。

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