チベットのお茶、康磚茶(カンチャ)

[2008.03.24] Written By

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カンチャ:実際のサイズはチョコレートくらいです。

これまでは湖南省産の茯磚茶というモンゴル人が飲んでいるお茶がHOJOで取り扱う唯一の黒茶でしたが、最近になり康磚茶(カンチャ)という四川省産のチベット人が飲んでいるお茶を新たに取り寄せました。

黒茶は飲み心地がとても良いとうお客さんが多く、一度飲み始めると癖になるようです。
黒茶の代表と言えば、雲南省のプーアル茶ですが、プーアル茶には生茶と熟茶の2種類があり、両者はまったく性質の異なるお茶です。生茶と熟茶の違いは、緑茶と紅茶の違いくらい差があり、両方とも同じくプーアル茶と呼ばれていることが不思議なくらいです。
元々、雲南省のプーアルにお茶が集積されたことからプーアルと呼ばれるようになったと言われておりますが、それにしても、生茶と熟茶は差が有りすぎです。
生茶は例えるならば干し草です。烏龍茶と同じく3-5枚の茶葉を摘み、緑茶に加工した物をひたすら長時間保存します。干し草が甘い香りがするのと同じ原理、自然酸化により、熟成されます。
一方、熟茶は堆肥と同じです。高い水分のもと、カビにより発酵が行われ、茶葉を腐葉土のようにします。
日本で一般的に流通しているのは熟茶のほうです。熟茶の製法は他の黒茶の製法を参考に1970年代に開発されました。にもかかわらず、マーケットの中心を占めているのは熟茶です。
今後、より黒茶の販売を強化するため、今年こそは雲南省へ視察に行きたいと考えております。出来れば、4月の下旬に行きたいのですが、店のスタッフの補充が出来るかどうかにより結果が左右されそうです。雲南省では昨年実現できなかった、高山少数民族の村を訪ね、雲南省西部の高山地帯のお茶事情を調査する予定です。

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