- ホーム >
- お茶の産地
日本にもあった!岐阜の山奥に残る樹齢300年のお茶(日本茶-緑茶)の木。
岐阜県揖斐郡揖斐川町春日にお茶の視察に行ってきました。
岐阜県のお茶というと余りピンと来ないかもしれませんが、この地域は数百年前から本格的にお茶が栽培されております。それもそのはず、岐阜県と言えば15世紀の頃には信長やら齋藤道三らがいた場所でもあり、当時彼らが飲んでいたお茶は界隈で作られていても不思議ではありません。
春日という地域は、平成の大合併の前は春日村という名の村でした。この村は大垣(岐阜市から20分くらい)から車で30-40分くらい伊吹山の方角に向かい北上したところにあります。
春日はかなり山奥なのですが、不思議に大垣との高低差が殆どありません。車で30分の道中は殆ど平行移動に近く、全く上に登りませんでした。それだけに、戦国時代の交通が不便だった頃にも行き来が容易だった地域であることは間違い有りません。
標高は数百メートルと非常に低地での栽培なのですが、春日の場合、日本海の「直ぐ裏」に位置する立地ゆえに、昼夜の寒暖差が非常に激しく、やや高地の気候と似ております。お茶の収穫時期も5月とやや遅く時間をかけてゆっくりと成長します。
旧春日村の周辺は、非常に田舎で土地が豊富にあるにもかかわらず集落が極めて密集して建ち並んでおります。これらの地域は、それぞれが異なる武将に由来して発達したと考えられております。この為、隣の集落であっても各集落毎に文化・性質が他県と思われるほどに大きく異なるそうです。
この地域のお茶の特徴と言えば、なんと言っても、樹齢数百年のお茶の木です。
樹齢数百年というと、雲南省のプーアル茶、広東省の鳳凰烏龍、福建省の武夷岩茶のような銘茶が思い浮かびますが、嬉しいことに実は日本にも老樹があります。春日のお茶は正式な年数は分かりませんが、最低でも300-400年の樹齢と考えられております。おそらく、室町~江戸時代初期の頃から栽培されているようです。
海外であれば、キロ数万円の値段が付いても不思議ではない老樹のお茶ですが、春日のお茶の場合、他産地へのブレンド用として殆どが取引されております。お茶業者は春日のお茶を混ぜることで、味がグッと引き立つことを感覚的に知っているようです。
当然、お茶の品種は藪北のように品種改良されたお茶ではなく、一般に「中国種」と呼ばれるお茶です。在来種という言い方もしますが、本当の意味での「在来」ではありません。中国から伝来したままのお茶が、複雑交配を繰り返し現在に至っております。この為、同じ茶園でも多種多様な品種により構成されており、茶葉の形状、香り、大きさのどれをとってもバラバラです。ダージリンの中国種とも類似する品種と思われます。
春日のお茶は老樹だけのことがあり、飲んだ瞬間にその違いは分かります。喉越しが非常に深く、甘みが何時までも喉に残ります。この味わいは、海外における高級茶に引けを取りません。まさに高級茶を思わせる良質な茶葉です。
在来種の茶木:お隣同士の葉の形状を比較してみてください。複雑交配により様々な品種のお茶が混ざっております。
同じ畑内の茶木ですが、左右の葉の形状・サイズは明らかに異なります。何れも樹齢が数百年の茶木です。
1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!
- メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
- メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!
- 大雪山野生茶(生茶)2023年・2024年産 同時発売
- 大雪山野生生茶の2023年産と2024年産を発売しました。 2023年産については、マレーシアの倉庫で1年間熟成しております。 https://hojotea.com/item/d27.htm 雲南省でも入 …
- 佐渡無名異焼作家の渡辺陶三作:野坂粗土還元急須が入荷
- 野坂粗土還元焼成の茶器を発売しました。 今回入荷したモデルは、茶壺(後手急須)、フリーカップ、マグカップの3点です。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka_reduction.htm …
最新の記事 NEW ARTICLES
- 大雪山野生茶(生茶)2023年・2024年産 同時発売
- 大雪山野生生茶の2023年産と2024年産を発売しました。 2023年産については、マレーシアの倉庫で1年間熟成しております。 https://hojotea.com/item/d27.htm 雲南省でも入 …
- 佐渡無名異焼作家の渡辺陶三作:野坂粗土還元急須が入荷
- 野坂粗土還元焼成の茶器を発売しました。 今回入荷したモデルは、茶壺(後手急須)、フリーカップ、マグカップの3点です。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka_reduction.htm …
- 佐渡島の渡辺陶三製作:野坂粗土酸化焼成の茶器が入荷
- 佐渡島の陶芸家、渡辺陶三氏による「野坂粗土酸化焼成」の茶器を発売いたしました。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka.htm 野坂は佐渡島の沢根にある地区名で、相川金山に …
- 2300mの野放茶園産、高山白茶を発売
- 高山白茶を発売しました。 このお茶の茶園には、次の2つの特徴があります。 1. 標高2200-2300mに位置する茶園 2. 完全に野生化したお茶の木で構成される野放茶園 非常に理想的な環境ゆえに、お茶の品質も素晴らしく …
- 標高2100mの無農薬・無肥料茶園産の高山紫茶2024
- 2024年産の高山紫茶を2種類発売しました。 https://hojotea.com/item/d53.htm 2種類とも、同じ生産者が同じ地域内に保有する茶園の茶葉ですが、茶園の位置が異なり、また、生産日も異なります。 …
- 大雪山野生茶(普洱生茶)2024の散茶を限定発売
- 大雪山野生茶は、雲南省臨滄市永徳県の大雪山に自生する野生のカメリアタリエンシスから作られたプーアル生茶です。 野生茶とは 野生茶とは、樹齢が高いお茶や野生化したお茶ではなく、山に自生している天然のお茶を指します。 過去に …
- 鳳凰単叢烏龍茶の産地、潮州市鳳凰鎮を訪問(2024)
- 先月、鳳凰単叢烏龍茶の産地である潮州市鳳凰鎮へ、仕入れと生産者との打ち合わせを兼ねて出張しました。ちょうど台風の時期と重なり、山から潮州に戻れなくなるなどのハプニングもありましたが、無事に仕入れを終えました。鳳凰鎮にはこ …
- 前川淳蔵作の伊賀天然朱泥急須、宝瓶各種入荷
- 前川淳蔵作の伊賀天然朱泥の茶器が入荷しました。 今回入荷したのは、丸型宝瓶、急須、絞り出し、茶海です。 https://hojotea.com/item/maekawa_iga.htm 数百年前に古琵琶湖の湖底に沈殿した …
- 佐渡島:渡辺陶三作、無名異上赤茶壺と宝瓶が入荷
- 渡辺陶三氏作の無名異常赤急須および宝瓶が入荷しました。今回の入荷品は、後手タイプが中心です。 https://hojotea.com/item/tozo_joaka.htm 非常に稀少な上赤 「上赤」は、佐渡島の相川金山 …
- 非常に稀少な野生茶、永徳野生白茶2024を発売
- 永徳野生白茶を発売しました。このお茶は2021年に一度発売されましたが、瞬く間に売り切れ、その後の入荷はありませんでした。質が高く、個性的な香りで当店でも非常に人気の高いお茶です。 永徳野生茶は、雲南省臨滄市永徳県で、牛 …
- HOJO通販新着
- 特集
- メールマガジンバックナンバー
- お茶の種類
- お茶の産地
- 茶器・急須
- お茶のコラム-雑学-歴史-文化
- お茶を楽しむ
- お茶の作り方-製法
- お茶の品質を決める各種要素
- お茶の成分と効能
- お茶の安心と安全
- 食品
- お茶ビジネスの運営・記録
- 趣味活動
- お茶のランキング-おすすめ
- お茶に関する動画
- お茶に関するQ&A
- メディア掲載
- an anにてジャスミンパールが紹介されました。
- an an 「マガジンハウス出版」 No.1865、2013年7月24日号「夏のお取り寄せ」特集で弊社のジャスミンパールが紹介されました。
- マレーシアの全国紙 “Star Newspaper”に掲載して貰いました。
- 先日、マレーシアの全国紙「Star Newspaper」でHOJOの特集をしてくれました。 Starはマレーシアで最も購読数の多い新聞で、マレーシアのメディアでは最も影響力の大きな新聞です。 新聞の内容は、茶器によりお茶 …
住所:Lot No. T-215, 3rd Floor, Mid Valley City, Lingkaran Syed Putra 59200 Kuala Lumpur