山菜を野菜として活用する雲南省の食生活

[2015.03.23] Written By

雲南省でプーアル茶の仕入
雲南省でプーアル茶の仕入をおする際、最大の楽しみと言えば、現地の料理を食べることです。

地方に行く程美味しくなる食材の味

同じ雲南省でも、省都の昆明 → 保山市 → 地方の村と移動していくと食材の質が目に見えて変わります。これは鮮度や料理の腕の問題ではなく、食材の味そのものが違います。特に地方の村では、野菜の多くが無肥料で作られており、また、鶏肉なども地鶏を使用していることから、野菜の味がとても濃く、肉や濃い味付けが全く不要です。食材の質が非常に良いことから引き込まれるような美味しさです。お茶でもそうですが、高い質のお茶を得ようと思ったら、生産量を犠牲にする必要があります。肥料を与えれば、収穫量は増しますが、質は低下します。日本はスーパーに行けば年間を通じていろんな野菜が手ごろな価格で手に入りますが、それが本当に便利なのかどうか、美味しい食材を食べていると深く考えさせられます。

雲南省でプーアル茶の仕入

雲南省の地方レストランにはメニューがない

雲南省の地方のレストラン(食堂)にはメニューはありません。基本、食堂に入ったらキッチンへ行き、そこに置いてある様々な食材を見ながら注文をします。注文の仕方は簡単で、食べたい食材を1つ選びます。すると、店のシェフがそれをどう料理するか色々提案してくれます。例えば、キノコを選んだ場合、豚肉と炒める、野菜とスープにする等々色々提案してくれます。選ぶ側としては、食べたい食材を選べば良いだけなので、とても簡単で、実に楽しい瞬間でもあります。

雲南省でプーアル茶の仕入

山胡椒と呼ばれる香辛料:胡椒とは異なり、胡椒と山椒の中間のような香りがします。今の季節、とても好まれる食材です。

雲南省でプーアル茶の仕入

タラの芽風の山菜もありました。

山菜を野菜として食べる食文化

この季節、食堂のキッチンに並んでいる大半の野菜は山菜です。雲南省で感心するのは、野に生えているありとあらゆる食べられる山菜を採ってきては野菜として食べている点です。今の季節レストランの台所に並んでいる野菜の過半数は山菜です。それも、日本の山菜のように珍味として、食べるのではなく、完全に季節の野菜として食べます。彼らとすれば、山野に食材が豊富な今の季節、わざわざ野菜を作る必要がないという考え方です。山に食べられる山菜がある今の季節は、無理に野菜を作らず、自然に頼り、山菜がない季節のみ、必要な野菜を栽培するというのがこの地方の人々の生活様式です。日本も一歩野山に踏み入れば、食べられる野菜は豊富にあります。ただ、日本の場合、山菜はあくまで山菜であり、野菜の代わりに食べることはあまりないように思います。

雲南省でプーアル茶の仕入

雲南省でプーアル茶の仕入

山胡椒を使った辣子鶏:私の大好きなメニューです。

雲南省でプーアル茶の仕入

雲南省では個人レベルではなく、地域全体で自然の食材に頼った行き方が普及しております。日本も自然がとても豊富な国なだけに、見習う点が多いと思いました。

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