鳳凰単叢烏龍

鳳凰単叢烏龍茶の仕入れのために、中国広東省の潮州に来ております。私は潮州には毎年足を運んでおりますが、この地は中国の他地域とは異なる独特の文化を有しているように思います。それは言語、食文化、仕事の仕方にも反映されており、もちろん、鳳凰単叢烏龍からも潮州の文化を感じる事ができます。

潮州へ行くには、上海や広州などの主要都市まで飛行機で行き、そこで乗り換え、さらに2時間ほどのフライトとなります。ただし、空港から町の中心地までは車で1時間ほどの距離があり、タイミング良くバスがあればよいのですが、時間的にバスがない場合、100%ボッタクリタクシーの餌食となります。ボッタクリと分かっていても、他に交通手段がないため、交渉のしようがありません。

日本人もびっくり!働き者の潮州人

タクシーで苦い経験をして潮州に到着した場合、どうしても潮州に対して悪いイメージを持ちがちですが、潮州の人々は親切で、また、非常に堅実な人々が多く街中ではボッタクリにあったり、嫌な思いをしたことは殆ど有りません。潮州人のことを一言で表現するとしたら、「働き者」です。潮州人はとにかくよく働きます。実際、東南アジアにも潮州出身の中華系の人々がおりますが、非常によく働くことから、ビジネスでの成功者も多く、例えば、香港の大富豪である、李嘉誠も潮州出身の1人です。

潮州人の深い専門性

潮州人のもう一つの特徴は、「深い専門性」です。中国で儲かれば、お茶屋でも卵を売ったり、お酒を売ったりと、ビジネスの商材を拡大しがちですが、潮州人の多くは、自分の専門とする職業に対して非常に忠実で、それを深く掘り下げている点です。この特性は、あらゆる分野に反映されており、街の中を歩き回ると、単一の商材のみを扱っている、いわゆる専門店を多く見かけます。

潮州と言えば屋台料理

私が潮州で楽しみにしているものの1つに潮州料理があります。潮州料理と言っても、私が楽しみにしているのは、レストランの料理ではありません。潮州で有名なのは、屋台料理です。マレーシアやシンガポールをはじめとする東南アジアには多くの屋台料理があります。特に、マレーシアのペナン島に行くと、様々な屋台があり、それらはホッカーフードと呼ばれております。ホッカーフードとは、福建省の閩南地方の料理といわれておりますが、実際はそのほとんどは潮州の食文化であり、福建省の料理というのはご認識だと私は思っております。事実、福建省の厦門や安渓など、閩南地方へ行っても屋台文化は全くありません。歴史的に、多くの潮州人は厦門港から東南アジアへと移民をしたことから、出発港である厦門(閩南地方)の料理と誤認識されたのではないでしょうか?
実際、潮州の街には屋台料理が溢れており、チャークエチャオ、クエチャオスープ、チーチョウファン、肉骨茶の原型となる料理、海鮮お粥、ヤムライス等々、東南アジアでおなじみの料理が、全く同じ名前で売られております。

潮州の屋台料理

例えばこの店は、写真の2品だけを売っており、それ以外の商品は一切ありませんでした。

この店ではピンク色のデザートのみを専門としておりました。

潮州料理は内面的な美味しさ

潮州の料理の最大の特徴は、「味の追求」の一言に尽きます。潮州料理は、他の地方の料理のように、香りや見た目に特徴があるわけではありません。外面よりも内面にこだわった料理が多く、シンプルな見た目と、シンプルな香りの料理ばかりです。シンプルな見た目に反し、一口食べると、味の豊かさと濃さに驚かされます。屋台で食べるシンプルなクエチャオスープでも、味が非常に濃厚で、スープの香りと味が食べた後も30分以上も口の中に残ります。潮州の場合、スープは必ず豚足や鶏ガラを長時間煮込んでとるために、骨から出る鉄分とカルシウムの相乗効果で、味にコクとふくよかさがあります。それに対し、マレーシアやシンガポールの屋台料理の多くは、味の素に頼っております。味の素には、旨味というアミノ酸の味はあっても、コクやふくよかさのようなミネラルにゆらいする美味しさはありません。潮州での屋台料理を口にしてしまうと、東南アジアの屋台料理では到底満足できなくなってしまいます。

このデザートは見た目は地味ですが、驚異的な美味しさでした!

お茶作りにも反映されている潮州文化

料理に代表されるように、潮州の物作りの文化は、外観的・外面的なものの追求ではなく、内側から滲み出るような、本質的な品質を追求する傾向が強く、この傾向は潮州を代表するお茶である、鳳凰単叢烏龍にも現れております。鳳凰単叢烏龍についても、コクとボディが非常に重要視されており、その為にお茶の木のほとんどは自然栽培でつくられます。この方法だと、生産量は落ちるのですが、潮州の人々は代々同じ方法を受け継いでおり、いまだに変えようとしません。また、製茶方法に関しても、鳳凰単叢烏龍の生産には特徴的な方法がもちいられます。それは低温での長時間のベイキングです。この方法は、非常に手間と時間がかかるため、他の地域ではほとんど見られません。鳳凰単叢烏龍が、フルーツのような甘い香りがするのは、この手間暇かけたベイキングにより茶葉が熟成するためです。鳳凰単叢烏龍は私が最も尊敬するお茶であり、お茶作りの技術を濃縮したようなお茶だと思います。

鳳凰単叢烏龍の老木

鳳凰単叢烏龍のお茶の木

鳳凰単叢烏龍茶の木

写真に映っている木は全てお茶の木

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

地元でも非常に入手が困難な2つの高級鳳凰単叢を発売
非常に高級な鳳凰単叢を2種発売しました。 今回発売のお茶は、鳳凰単叢老欉八仙王2022と鳳凰単叢老欉郁金香 単株2022です。 https://hojotea.com/item/houou.htm 鳳凰単叢老欉八仙王20 …
初の伊賀天然朱泥急須入荷、宝瓶と絞り出しも再入荷
伊賀天然朱泥急須、宝瓶、絞り出し、前川淳蔵氏による作品が発表されました。これまで多くのお客様から伊賀天然朱泥急須の制作についてのリクエストをいただいており、ついに実現することが出来ました。 https://hojotea …

最新の記事 NEW ARTICLES

お茶に適した水を考える:水の硬度とミネラル組成とお茶の味香りの関係
お茶を淹れるのに適した水について考えてみましょう。一般的には「軟水が好ましい」とされていますが、本当にそうなのでしょうか? 硬度以外にもある、水を選ぶ上での重要な注意点も併せて紹介したいと思います。 水の硬度とは 水の硬 …
5つの異なる茶園からなる古樹白茶特別限定セットを発売
HOJOの店舗でも非常に人気の古樹白茶ですが、今年の春も生産しました。その後、香りを更に高める為に、無酸素にて数ヶ月寝かしたことで、期待通りの香りへと熟成が進み、いつでも発売できる状態に仕上がりました。 古樹白茶は、1日 …
地元でも非常に入手が困難な2つの高級鳳凰単叢を発売
非常に高級な鳳凰単叢を2種発売しました。 今回発売のお茶は、鳳凰単叢老欉八仙王2022と鳳凰単叢老欉郁金香 単株2022です。 https://hojotea.com/item/houou.htm 鳳凰単叢老欉八仙王20 …
初の伊賀天然朱泥急須入荷、宝瓶と絞り出しも再入荷
伊賀天然朱泥急須、宝瓶、絞り出し、前川淳蔵氏による作品が発表されました。これまで多くのお客様から伊賀天然朱泥急須の制作についてのリクエストをいただいており、ついに実現することが出来ました。 https://hojotea …
自然栽培の老木から作られたプーアル茶、烏木龍古樹生茶2021を発売
烏木龍古樹生茶2021を発売しました。 このお茶は生産後マレーシアで2年間無酸素保存することで、熟成が進み、甘い香りへと成長しました。 昔ながらの農業が行われている烏木龍村 烏木龍は、永德県に位置する村の名です。この村は …
2023年産の大雪山野生白茶を発売!
2023年産の大雪山野生白茶を発売しました。 https://hojotea.com/item/w11.htm 特注だから出来る鮮やかな緑色の茶葉 大雪山の野生白茶は、野生のカメリアタリエンシスから生産される希少な白茶で …
2022年産の鳳凰単叢蜜桃香と老欉獅頭黄枝香を発売
2022年産の鳳凰単叢烏龍茶を2種発売しました。 今回発売したお茶は鳳凰単叢老欉獅頭黄枝香 2022と鳳凰単叢蜜桃香 2022です。 1年間熟成し、夏を2回経験したことで、お茶の熟成が進み、非常に香りが濃厚になりました。 …
2022産、鳳凰単叢老欉を2種類発売
2022年産の老欉鳳凰単叢を2種類発売しました。 https://hojotea.com/item/houou.htm 今回発売したお茶は、鳳凰単叢老欉草蘭香2022と鳳凰単叢老欉姜母香2022 これまで約半年間、無酸素 …
无量山古樹白茶 2018、マレーシア5年熟成の餅茶を発売
マレーシアで5年間熟成した无量山古樹白茶2018を発売しました。 このお茶は2018年に発売した当時も非常に人気が高く、極めて短期間で売り切れてしまったお茶です。 実は当時仕入れた半分を年間を通じて温度が高く熟成に最適な …
マレーシアクアラルンプールMidvalley Gardens店の新装開店
マレーシア・クアラルンプールのMidvalley Gardens Mall店は、改装が完了し、7月11日から新装開店を迎えました。改装工事にあたり、友人をはじめ多くの方々からのサポートに心から感謝しております。新しい店舗 …

PAGETOP