ミャンマーとの国境近く2300mの自然栽培茶で作る岩鳴山古樹白茶

[2015.07.20] Written By

岩鳴山古樹白茶

岩鳴山古樹白茶は、臨滄、ミャンマーの国境近くの地域の2300mの非常に標高の高い、自然栽培茶園の樹齢の古いお茶から作りました。
このお茶の特徴は、HOJOの白茶のラインアップの中でも最大クラスの非常に深い余韻と、滑らかな口当たりです。また、コク(余韻)が極めて強く、極端な話、鼻を摘んで飲んでもお茶の味わいを楽しむことが出来ます。馬鞍山古樹白茶はボディが強く、横への広がりが際だって感じられるお茶ですが、岩鳴山古樹生茶は、その強いコクに対し、ボディについては軽めです。このため、清らかで透明感のある飲み心地が感じられ、普段飲み用のお茶としてもお薦めです。

古樹白茶

古樹白茶

長時間の萎凋で作り上げられたダージリンのような香り

特筆すべき点は、約3日にも及ぶ、極めて長時間の萎凋です。近年の白茶の傾向として、緑の色合いを重視するあまりに、萎凋を短めに切り上げがちです。ただ、萎凋が短いお茶の場合、やや青臭さが感じられたり、渋味を呈しやすいという問題が生じがちです。このお茶を作るにあたり、私は原料の選定、摘むタイミング、作り方に至るまで、詳細を生産者と打ち合わせることで、前から興味があった、長時間萎凋バージョンの白茶を特注しました。お茶の色合いがベイジュ色になるまで長時間の萎凋を行いました。長時間萎凋により一般的な白茶と比較すると酵素発酵がより深く進み、その結果、口に残る甘みが増し、飲み心地も非常に滑らかになりました。お客様によっては、このお茶を飲まれた時、「ダージリンティのよう」という感想をくださりました。
古樹白茶

古樹白茶

緊圧する前の毛茶(原料茶葉)

古樹白茶

毛茶をいれたときの茶殻

完全な自然栽培のお茶

岩鳴山古樹生茶はもちろん、自然栽培のお茶を使用しております。お茶の木は少数民族の所有する山に喬木方式(お茶の木が1本1本独立して植えられている状態)で栽培されております。この地域では昔からの伝統が今も受け継がれており、肥料や農薬はもちろん、選定や雑草の除去も行われません。厳しい自然の生態系の中で生きるため、1本あたりのお茶の木から収穫できる茶葉の数は非常に少なく、肥料を与えて栽培するお茶の1/4程度かそれ以下の収量しか見込めません。ただし、その分、1枚1枚の茶葉にはミネラルやポリフェノールが凝縮されており、味わいがしっかりとした、飲み応えのあるお茶となります。また、豊富なミネラルとポリフェノールにより、お茶を飲むと体の隅々が温まり、内面からリラックスできそうです。

自然栽培茶

自然栽培茶

自然栽培茶の茶葉は小さく、また、成長が遅いため、光合成速度が遅くなり、それに伴い、葉緑素の量が減り、全体に黄緑色の茶葉になります。

自然栽培茶

熟成による楽しみ

岩鳴山古樹白茶は緊圧されており、餅茶200gに仕上げました。緊圧した1つの理由は、このお茶は、熟成により、全く異なるお茶かと思うほどに変化するためです。数年間の熟成で、蜜のような杏のようなマスカットのような香りが形成され、香り豊で華やなお茶へと変化します。長期の保存により、自分オリジナルの香りへと育て上げるのも楽しいと思います。

 

古樹白茶

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