静岡の本山にある標高800mの茶園で作られた蛇塚玉露

[2009.06.05] Written By

gyokuro garden2

蛇塚では煎茶以外にもう一つの発見がありました。
実は、茶園オーナーの中村さんは玉露も作っていたのです。
これは私にとってとても珍しい事でした。
何しろ、静岡で玉露と言えば普通、岡部が有名です。
まさか、高級煎茶の大産地の本山に玉露があるとは考えたことすら有りませんでした。
しかも、約800mの高山玉露なんて聞いたこともありません!
この地域で玉露を作っているのは中村さんだけのようです。
更に、玉露も萎凋をしてました。
いったいどんな香りになるのでしょう?
サンプルが来週頃に届くことになっております、今からわくわくです。
因みに、中村さんの茶園では煎茶も玉露も全て手でお茶摘みが行われます。
丁寧に一枚一枚摘まれるため、不純物が限り無く少なく、お茶を淹れたときに雑味が殆どありません。
玉露は被覆といって、茶園全体に黒いシートがかけられます。
茶葉は発芽したての頃は旨味の成分であるアミノ酸を豊富に含んでおります。
ところが茶葉が太陽光を浴びることで、アミノ酸が苦みや香りの成分であるポリフェノール(カテキン)へと変換されます。茶園を被覆してしまった場合、太陽光が当たりにくくなるため、アミノ酸が変換されず、茶葉内に残ります。これが玉露の独特の旨味の作り方です。更に、青のり臭も同様の原理で、本来、日光を浴びることで別の物質へと変換されるメルカプトエタノールと呼ばれる成分が、やはり日光不足により茶葉内に残り、青のりの香りがするのです。この物質は青のりの成分と同物質です。
以下、玉露園の写真です。
普段なかなか撮れない写真だけに、中にまで入れていただき写真が撮れたのがとてもラッキーでした。これまで、山で写真を撮ってもなかなか色が出せない、コントラストがはっきり出ない等の問題を克服するため、プロ用の三脚持参で茶園に行きました。三脚を使うことで、絞りや露出を思うようにコントロールすることが出来、実際の色にかなり近い写真が撮れました。
gyokuro garden
山の中に突然玉露園が出現しました。軍隊の秘密基地のようでした。

gyokuro garden3
茶摘みは近所のおばさんたちが助っ人として大勢参加しておりました。

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