プーアル生茶でジャスミン茶を作る

[2012.02.15] Written By

私が日本に滞在しているときは、多くのお客様が電話をくださります。
あるお客さんとの会話の中で、面白お茶の生産を提案して頂きました。
それはプーアル生茶を使った、ジャスミン茶のプロデュースです。このアイデアは非常に素晴らしいと思いました。
プーアル生茶の新鮮な茶葉は、香りが非常に穏やかで、しかも、深い喉越しとボディを伴うため、ジャスミン茶に加工したらきっと良いお茶が出来るはずです。
この計画は必ず今年中に実行したいと思っており、既に計画を進めております。私の場合、プーアル茶の産地もおさえているし、ジャスミン茶の工場とも非常に親しくしているため、原料選びから着香工程に至るまで全て自分の理想とする方法にて管理することが出来ます。
因みに、ご存じない方のために説明しますと、ジャスミン茶というのは通常、緑茶の茶葉をジャスミンの花と混ぜる事でジャスミンの花の香りを茶葉に吸わせます。
緑茶以外の茶葉を使ったとしても、同じ方法を適用すれば、ジャスミン茶を作る事が出来ます。ただ、紅茶や烏龍茶は個性が強すぎるために、ジャスミン茶にはあまり向きません。
プーアル生茶の場合、雲南省で買い付けを行うときは散茶と言って、圧縮されてない状態で購入します。
散茶の状態の見た目は緑茶とそっくりです。圧縮(緊圧)をする際には、茶葉をスティームで軟らかくし、圧縮した後、自然乾燥します。
しかし、自然乾燥には時間がかかります。この為、酵素酸化と熟成が進み、散茶の状態の爽やかな香りから、プーアル茶独特の香りへと変化します。
ジャスミンパールの生産も同じで、緑茶を丸い形に丸める際には茶葉を湿らせ、軟らかくしてから丸めます。プーアル生茶には酵素が残っているため、湿る事で発酵が進み、茶葉自体の香りが多少変化します。
プーアル生茶をパールに加工するか、散茶の状態で商品にするかは非常に悩む所です。
パールにして新鮮な香りを失うのも悔しいし、でも、散茶のままだと非常に嵩ばります。
このお茶に使う原料は、とびきり樹齢が高く品質の高い茶葉を使いたいと思います。
癖のない茶葉がよいので、臨滄のお茶を使う予定です。
臨滄の茶園は標高が高く、自然農法、土壌が朱泥系、樹齢が500年以上のお茶の木が沢山あります。
出来れば、冰島古樹生茶レベルの高品質の茶葉を仕入れ、ジャスミン茶へと加工する予定です。
予定では、4月に茶葉を仕入れ、脱酸素パックした状態で夏まで保管し、夏に広西壮族自治区にてジャスミンの花と混ぜて着香をし、再び脱酸素パックをして日本へと輸出予定です。
このプロジェクトは大変面白く、素晴らしく品質の高いジャスミン茶が出来そうです。食品技術者としての血が騒ぎ、今からワクワクしております。
素晴らしいアイデアをくださったお客さんに感謝です。
プーアル散茶02
製茶直後のプーアル生茶
プーアル散茶03
新鮮なプーアル生茶は非常に鮮度が良く、ジャスミン茶にもピッタリです。
プーアル散茶04
プーアル散茶05
ジャスミンの着香を行っている風景

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

大雪山野生茶(生茶)2023年・2024年産 同時発売
大雪山野生生茶の2023年産と2024年産を発売しました。 2023年産については、マレーシアの倉庫で1年間熟成しております。 https://hojotea.com/item/d27.htm   雲南省でも入 …
佐渡無名異焼作家の渡辺陶三作:野坂粗土還元急須が入荷
野坂粗土還元焼成の茶器を発売しました。 今回入荷したモデルは、茶壺(後手急須)、フリーカップ、マグカップの3点です。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka_reduction.htm …

最新の記事 NEW ARTICLES

大雪山野生茶(生茶)2023年・2024年産 同時発売
大雪山野生生茶の2023年産と2024年産を発売しました。 2023年産については、マレーシアの倉庫で1年間熟成しております。 https://hojotea.com/item/d27.htm   雲南省でも入 …
佐渡無名異焼作家の渡辺陶三作:野坂粗土還元急須が入荷
野坂粗土還元焼成の茶器を発売しました。 今回入荷したモデルは、茶壺(後手急須)、フリーカップ、マグカップの3点です。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka_reduction.htm …
佐渡島の渡辺陶三製作:野坂粗土酸化焼成の茶器が入荷
佐渡島の陶芸家、渡辺陶三氏による「野坂粗土酸化焼成」の茶器を発売いたしました。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka.htm   野坂は佐渡島の沢根にある地区名で、相川金山に …
2300mの野放茶園産、高山白茶を発売
高山白茶を発売しました。 このお茶の茶園には、次の2つの特徴があります。 1. 標高2200-2300mに位置する茶園 2. 完全に野生化したお茶の木で構成される野放茶園 非常に理想的な環境ゆえに、お茶の品質も素晴らしく …
標高2100mの無農薬・無肥料茶園産の高山紫茶2024
2024年産の高山紫茶を2種類発売しました。 https://hojotea.com/item/d53.htm 2種類とも、同じ生産者が同じ地域内に保有する茶園の茶葉ですが、茶園の位置が異なり、また、生産日も異なります。 …
大雪山野生茶(普洱生茶)2024の散茶を限定発売
大雪山野生茶は、雲南省臨滄市永徳県の大雪山に自生する野生のカメリアタリエンシスから作られたプーアル生茶です。 野生茶とは 野生茶とは、樹齢が高いお茶や野生化したお茶ではなく、山に自生している天然のお茶を指します。 過去に …
鳳凰単叢烏龍茶の産地、潮州市鳳凰鎮を訪問(2024)
先月、鳳凰単叢烏龍茶の産地である潮州市鳳凰鎮へ、仕入れと生産者との打ち合わせを兼ねて出張しました。ちょうど台風の時期と重なり、山から潮州に戻れなくなるなどのハプニングもありましたが、無事に仕入れを終えました。鳳凰鎮にはこ …
前川淳蔵作の伊賀天然朱泥急須、宝瓶各種入荷
前川淳蔵作の伊賀天然朱泥の茶器が入荷しました。 今回入荷したのは、丸型宝瓶、急須、絞り出し、茶海です。 https://hojotea.com/item/maekawa_iga.htm 数百年前に古琵琶湖の湖底に沈殿した …
佐渡島:渡辺陶三作、無名異上赤茶壺と宝瓶が入荷
渡辺陶三氏作の無名異常赤急須および宝瓶が入荷しました。今回の入荷品は、後手タイプが中心です。 https://hojotea.com/item/tozo_joaka.htm 非常に稀少な上赤 「上赤」は、佐渡島の相川金山 …
非常に稀少な野生茶、永徳野生白茶2024を発売
永徳野生白茶を発売しました。このお茶は2021年に一度発売されましたが、瞬く間に売り切れ、その後の入荷はありませんでした。質が高く、個性的な香りで当店でも非常に人気の高いお茶です。 永徳野生茶は、雲南省臨滄市永徳県で、牛 …

PAGETOP