分かりやすい工芸花茶の分類

[2006.05.17] Written By

工芸花茶
工芸茶と言えば、お湯の中に入れると徐々に茶葉が開き、それと共に中から美しい花が現れるタイプが一般的です。しかし、この工芸茶には様々なカテゴリーがあります。

ベースとなるお茶による分類

工芸茶には先ず、紅茶をベースにした物と、緑茶をベースにした物があります。緑茶タイプは福建省と安徽省が生産量の殆どを占めております。最近では雲南省でも生産が行われているそうですが、数量的にはごく僅かです。

ジャスミンの香りの有無

それぞれに関しジャスミンで香り付けをした物と、ジャスミンを用いず、お茶自体の香り、或いはお茶の香り+花の香りを楽しむ種類があります。一般にジャスミン香が付いているお茶は、他の花が入ってないタイプが多いように思います。

生産地による分類

工芸茶が最初に作られたのは中国の安徽省だそうです。安徽省は緑茶の生産が盛んな地域で、黄山毛峰や六安瓜片を初めとする数々の銘茶を生産しております。その為、安徽省産の工芸茶はどちらかというと緑茶の味が生かした工芸茶が多いようです。

それに対し、福建省は元々緑茶の生産が全然盛んな地域ではありません。福建省は烏龍茶・紅茶・白茶では有名ですが、緑茶の生産に関しては殆ど知られておりません。ところが、福建省産の茶葉は非常にサイズが大きく、加工が非常に容易であるという理由から、一昔前にジャスミンパール茶が作られるようになりました。その後、工芸茶のブームと共に様々な工芸茶が加工されるようになったのです。但し、従来緑茶に適さない茶葉故、香りが全体的に弱く、それ故福建省産の工芸茶はジャスミンで着香したタイプが多いのだそうです。

工芸花茶の体系図

工芸茶の体系図を作成してみました。

 20060517235835.png

中国の業者によると、最近では工芸茶の人気上昇と共に様々な要望が出され、その都度新製品を開発していることから、個々の工芸茶はその都度新しく名称が付けられるそうです。ネーミングは乾燥し茶葉の状態、又はお湯に入れたときの見た目から連想される名称を付けるのが一般的だそうです。

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