フルーツと花のような香りの大雪山野生白茶

[2017.04.11] Written By

大雪山で収穫された野生の茶葉を用いて白茶の生産を行ってきました。この商品は昨年も発売したのですが、生産量が非常に少なかったこともあり、数日で完売してしまいました。そこで、今年はより多くの量を作る為に、また、更に製法に改善を加えるために、私自身も生産に携わり、様々な試行錯誤を行いました。

野生茶の木

元々は少数民族の人々が自家用に飲んでいたお茶

原料は大雪山に自生するカメリアタリエンシスの茶葉です。カメリアタリエンシスは一般的なお茶であるカメリアシナンシスの近縁種であり、雲南省ではその昔から少数民族の人々により自家用に飲まれておりました。ごく最近まであまり知られることがなかったのですが、10年程前から急速に着目されるようになり、今では、プーアル茶はもちろん、紅茶にも加工されております。但し、白茶への応用は非常に珍しく、HOJOでは他に先駆け販売をしております。

野生茶カメリアタリエンシスの茶葉

しっかりとした味わい重視で1芯3-4葉

昨年発売した大雪山野生茶の散茶は非常に小さな芽から作ったお茶でした。この方が見た目は遙かに美しく、飲んだときの口当たりも軟らかく感じられるのですが、今年はよりしっかりとした味わいと、熟成したときの「伸びしろ」を意識し、やや大きく成長した茶葉を用いました。実際、1芯3-4葉くらいに成長した茶葉の方が、ポリフェノール量が多いため、飲み応えがあり、私は個人的に好きという事情もあります。

萎凋途中の茶葉の外観

このお茶は私が現場監督し作業も一緒にやりました。

このお茶は未だ他社でも生産してないことから加工方法の点で不明な点が色々有りました。例えば、萎凋時間はどのくらいがよいか、萎凋時の風は送るべきかどうかなどの疑問点がありました。幸い、私は非常に早い時期から雲南省に入っていたため、生産実験を繰り返すことで条件を一つ一つ確認しました。このお茶は、私自身が作業も含め生産に直接関わっており、文字通り自分で作ったお茶です。もちろん、大がかりな作業については、工場の作業員にも色々助力して貰いました。

長時間萎凋により甘い香りを高めました。

萎凋と自然乾燥は紙一重で、あまり、風を送りすぎると茶葉は萎凋する前に乾燥してしまいます。かと言って、風を全く送らないと、室内に洗濯物を放置するようなもので、水分が下がらないことから、過度に発酵が進むことがあり、都合良くありません。水分を調整しつつ、萎凋を3日間くらい行うことで、フルーツの香りを高められるように工夫しました。この為、昨年のお茶と比べると、黒い割合が多いですが、その分、甘い香りが強くなっております。

今週全ての生産が完了する予定ですので、その際の品質と合計収量を確認した上で、どう販売するか決めたいと思います。予定としては、散茶は予約販売を行い、残りを緊圧して餅茶にする予定です。

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