暑い季節に最適の水出し茶の作り方と、水出し茶にお勧めするお茶を紹介したいと思います。

水出し茶には専用のお茶である必要はない

水出し茶用に専用のお茶を購入する必要は無く、HOJOで販売しているお茶の多くが水出し茶に向いております。
水出し茶葉の茶葉を選ぶ際のポイントですが、水出し茶には発酵度が低いお茶が向いております。お茶の発酵=酸化酵素による酸化反応を指します。したがって、お茶における発酵度とは酸化度を意味しており、発酵すればするほどお茶の成分は水溶性→非水溶性(疎水性)へと変化します。
つまり、発酵度が低いお茶は、成分が水に溶けやすいため、水出しにしたときに味や香りが出やすいという特徴があります。
以上の理由から、水出しには、緑茶、ジャスミン茶、白茶、微発酵烏龍茶、プーアル生茶などを用いれば、種類に関係無く美味しく水出し茶が作れます。

ただ、例外として微発酵ではないのですが東方美人やHOJOの黒鉄観音なども水出し茶との相性がよいお茶です。

水出し茶の美味しい作り方

水出し茶の作り方ですが、5g程度の茶葉を2リットルくらいの水に半日ほどいれておくだけです。好みの濃度があると思うので、最初は5gを1リットルの水で作り、濃い場合は薄めるのがコツです。

水出し茶を美味しく入れる大事なポイントは、生水やミネラルフォーターを直接使用するのではなく、一度沸騰した水を冷やしてからご使用ください。水には重炭酸カルシウムが含まれておりますが、沸騰することで、炭酸カルシウムへと変化し、それにより香りが立ちやすく、味も甘味が増します。勿論、急いでいるときなど、生水を使用しても問題はありませんが、香りが控えめになり、味もサッパリになります。このため生水を直接使用される場合は、通常よりも多めの茶葉を使用された方が無難です。

また、生水、湯冷ましに関係無く、塩素を除去した水をご使用ください。日本の水道水の塩素量は世界一であり、塩素は健康に対しても問題があるばかりか、お茶の香り成分と反応することで、香りを劇的に落としてしまいます。

水出し茶の侵出時間ですが、約半日〜1日を目安にしてください。夜に茶葉をセットし、冷蔵庫にいれておけば翌朝には水出し茶が出来ております。


尚、お茶をいれ終わったあとの茶葉は除去するように心がけてください。あまり長時間漬けたままにすると、渋味が出ることがあります。また、特に白茶のように酵素が生きているお茶は、水の中で発酵が進むため、必要な味香りが出た時点で、茶葉は除去する事が基本です。

茶殻を除去する事を前提とする場合、直接茶葉をボトルに入れるのではなく、市販のティーバックなどに入れた上でボトルに入れると除去しやすくおすすめです。

水出し茶は冷蔵庫にいれておけば、3-4日は余裕で鮮度が維持されるため、常飲用の飲み物として冷蔵庫にいれておけば、家族や子供達にも喜ばれます。

美味しい水出し茶のポイントはコク(後味)

質の高いお茶を常飲されている人はご存じと思いますが、質が高く後味(コク)が強いお茶は、体に染み入るような感覚があります。実はこの「染み入る感覚」は水出し茶においても非常に重要で、自然栽培系の質の良いお茶を水出しにすると、冷たいお茶が体に染み込むような、非常に心地のよい感覚が得られます。正に、体の細胞に水分が染みこんでいくような感覚です。

後味(コク)の強いお茶=高級茶というのが一般的ですが、例外もあります。HOJOで扱っている雲南省のお茶は、どれも自然栽培、標高2000-2300mで、樹齢100歳以上の老樹から作られており、非常に強い後味を呈します。ただし、雲南省のお茶産地は非常に僻地であり、また、HOJOでは現地に毎年滞在し、生産者から直接仕入れていることもあり、他産地のお茶と比較すると後味(コク)の強いお茶を、比較的エコノミカルな価格で提供できます。

まさに、雲南省のお茶は水出し茶の王道です。

水出し茶のお勧めの商品

以下に、水出し茶に特にお勧めするお茶を紹介したいと思います。

1.烏龍茶

凍頂烏龍 清香型

蘭の花のような爽やかで透明感のある香りが特徴です。「これが烏龍茶?」と驚かずにいられないレベルで花の香りが感じられることから、来客にだすと非常に喜ばれるお茶です。
https://hojotea.com/item/o06.htm

黒鉄観音

時間をかけてじっくりと焙煎して作られている烏龍茶です。麦茶を更に高級にしたような香りがするお茶で、麦茶が好きの家族にお勧めします。折角子供に美味しい水出した茶を飲ませたいと思ったのに、「麦茶が良い!」と言われ心を痛めた経験はございませんか?黒鉄観音は正にそういう人にお勧めします。
麦茶を更に上品にしたような香ばしい香りと、烏龍茶特有の乾燥フルーツのような余韻、そして、深い後味が特徴のお茶です。

https://hojotea.com/item/o73.htm

2.白茶

白茶は水出し茶のためにあると言っても過言では無いくらい水出し茶に合います。以下、2種類の白茶は何れも雲南省の自然栽培茶です。

古樹銀針

HOJOの古樹銀針はホテルやレストランでも水出し茶やアイスティー用に使用していただいております。安定して水出し需要が高いお茶です。

https://hojotea.com/item/w04.htm

白牡丹2nd フラッシュ

標高2100mにある自然栽培茶園の老木のお茶の木から白茶を作りました。コストを抑えるために2番茶を使用しております。水出し茶を作る際には、長めに抽出してください。

https://hojotea.com/item/w24.htm

3. ジャスミン茶

ジャスミン茶は通常緑茶をベースに作られている事から、水出し茶との相性が非常に良いお茶です。普段飲み用にお勧めのジャスミンパール(茉莉龍珠)と高級なスノージャスミンをお勧めします。

茉莉龍珠

HOJOのラインアップの中でも安定して人気の高いお茶です。ジャスミンの鮮花と緑茶を混ぜることで、ジャスミンの香りを吸わせており、非常に爽やかな花の香りをお楽しみ頂けます。

https://hojotea.com/item/s01.htm

スノージャスミン

四川省を代表する緑茶の蒙頂甘露を原料にジャスミン茶を作りました。緑茶の質が極めて高く、後味(コク)が強い為、お茶が軟らかく、体に染み入るような心地良い感覚をお楽しみ頂けます。

https://hojotea.com/item/s03.htm

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

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