東山生茶2024の餅茶を発売しました。2024年産の東山は、以前に散茶を発売し、短期間で売り切れとなりました。今回発売する2024年産の餅茶は同じ原料から作られたお茶です。餅茶は作りたては香りが比較的穏やかな傾向がありますが、1年間寝かせたことで香りが出てきたため、発売することにしました。

https://hojotea.com/item/d63.htm

 

なお、2025年も引き続き本生産者を訪ね、現地で共にお茶作りを行ってきました。

ミャンマーとの国境近くの茶源郷

東山生茶は、雲南省臨滄市鎮康県で収穫されたお茶です。Googleで検索すると鎮康県の位置が確認できますが、ミャンマーの国境に隣接した地域で、東山の茶畑からは遠くミャンマーの山々が望めることもあり、国境の山の空気感が感じられます。昆明などの都市部から到達するにはかなりの時間を要するため、アクセスの悪さゆえに「未開の茶源郷」とも言える土地であり、非常に質の高いお茶が採れる場所でもあります。

生産者の工場では、殆どの食材が自給自足されておりました。写真は雲南ハム

この地域には少数民族が多く暮らしており、東山を作っている茶農もイー族の人々です。余談ですが、ミトコンドリアDNAの解析により、イー族が日本人(縄文人)の祖先の一部であるという学説もあります。

出来合いを買うのではなく、生産者と共に作り上げるプーアル生茶

世の中の一般的なプーアル茶の仕入れは、生産が終わった頃に生産者の元を訪れ、その年に作られたお茶の中から気に入ったものを選んで仕入れるというスタイルが主流です。しかしこの方法では、品質は生産者自身の気づきや技能に依存するため、根本的な品質改善にはつながりません。

私達は、出来上がったお茶を選ぶのではなく、生産者と共に作り上げるスタイルを重視しています。シーズン前にどのようなお茶を希望するのかを生産者と打ち合わせ、注意すべき生産パラメーターも具体的に伝えたうえで、特注で生産してもらっています。出来上がったお茶は即座に評価し、問題があれば作り直しを依頼しています。

2024年産についても、最初に仕上がったお茶は殺青の後半における温度が高すぎたため、「高香」と呼ばれる香りが生じていました。私達は、フローラルで清らかな香りのお茶を求めているため、殺青における問題点を生産者に説明し、納得してもらったうえで再度生産をやり直し、満足のいくお茶を作ることができました。

自然栽培の高山茶らしいやさしい味わい

東山生茶は、無農薬無肥料で栽培された茶樹から作られています。茶樹は自然の木々のように放置されており、文字通り持続可能なサステナブルな茶園です。仮に人の手が入らなくなっても、100年後も茶園はそのまま残っているでしょう。標高の高さもあって成長は非常に遅く、余韻が長く、濃い後味が感じられるお茶です。1年間の熟成により、フローラルで、仄かに柑橘系や葡萄のような香りをお楽しみいただけます。値段も比較的手頃なため、普段飲み用のプーアル生茶としておすすめです。

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