白岩山高山茶2025の散茶を発売しました。
白岩山は、私たちがプーアル茶を製造している産地の中でも最も標高が高く、標高2300mの茶園から茶葉を収穫しています。
非常に限られた数量のみの入荷となっておりますので、ぜひお早めにご検討ください。なお、本商品は入荷量が限られているため、お値うちパックのご用意はございません。

https://hojotea.com/item/d108.htm

完全に野生化した環境がもたらす高密度の茶葉

本茶園は、雲南省臨滄市鎮康県付近に位置しています。特筆すべきは、この茶園が50年以上前から放置され、完全に野生に戻っている点です。現地へ行くと、藪の中にお茶の木が生えている状況で、人の手から完全に離れた、自立したサステナブルな環境という点で、まさに“ターザン”のような状態の茶園です。このような茶園環境ゆえに、お茶の木は極めてゆっくりと生長し、細胞密度が高く、ミネラルやポリフェノールを豊富に含んでいます。これらの成分の多さは、後味の厚み、やわらかさ、そして長く続く余韻となって、確かなかたちで感じられます。


蜜香を生むウンカとファイトアレキシン

また、日当たりの良い藪のような自然環境ゆえに、ウンカ(チャノミドリヒメヨコバイ)が多く生息しており、白岩山の茶葉はウンカに汁を吸われることで、バナナの皮のような黄色い色をしています。
お茶の葉はウンカに汁を吸われると、虫に抵抗しようとして、人間で言えば抗体のような役割を果たす「ファイトアレキシン」という防御物質を生成します。このファイトアレキシンの中には、香気成分の前駆体(ホットリエノール)が含まれており、製茶工程における萎凋の際に加水分解酵素の働きによって分解・変化することで、マスカットのような香り成分へと転換されます。
この原理ゆえに、白岩山の茶葉は、紅茶や白茶に加工すると、マスカットを思わせる蜜香(マスカテルフレーバー)が明瞭に感じられます。プーアル生茶も紅茶や白茶ほどではないものの、短時間の萎凋を行っていることから、熟成が進むにつれてほのかに蜜香が立つことがあります。

新鮮なプーアル生茶の美味しさ

プーアル茶というと、何年も寝かし、熟成してから飲むお茶という印象がありますが、私たちはもちろん、雲南省でプーアル茶の生産に従事する者の多くは、新鮮なプーアル茶を好みます。それはそのはず、新鮮なプーアル茶は優しい花のような香りがして、とても美味からです。

ただ、生産地で楽しむような鮮度の高いプーアル茶は、外国ではほとんど入手不可能です。これは、プーアル茶が輸送中に変化するためです。船便で輸送した場合、海上での温度は最大で55°Cまで上昇し、お茶は緑茶のような個性へと変化します。

一方、飛行機で輸送した場合は、輸送中に起こる結露により表面酸化が起こり、香りも味も変化します。飛行機の荷物室の温度は0°C前後であるため、着陸時、キンキンに冷えた茶葉表面に外気が凝集し、結露を起こすのです。

このような理由から、本当の意味での新鮮なプーアル生茶は、これまで手荷物で持ち帰らない限り、海外に出ることはほとんどありませんでした。

私たちは、何としても作りたてのプーアル茶の味・香りをお届けしたいという願いから、輸送や輸送時の包装方法に関し、何度も実験を重ね、ついに輸送時に劣化しない方法を発見しました。そのためには特殊な包装が必要であるため、私たちが自ら生産者の元に滞在することで、包装まで自前で行っております。

特に今年は大きな改善を施したことで、散茶の味・香りが進化しております。


収穫困難による極少量の製茶

白岩山のお茶はこれまでも人気が高く、私たちとしてはできる限り多く生産したいと考えていましたが、今年はわずかしか作ることができませんでした。
その理由は、茶園が最寄りの村から徒歩で1時間以上かかる場所にあり、さらにイバラが密生しているため、多くの人がお茶摘みを拒絶し、実際に摘んでくれる人がごく限られているためです。また、整備された茶園というよりも藪のような環境で、いわばターザン茶園のような場所であることから、作業効率がきわめて悪く、大量に収穫することができません。

過酷なお茶摘みを終え、村へ徒歩で戻る女性達

こうした背景により、今年ご用意できたお茶はごく少量となっています。そのため本商品にはお値うちパックの設定がございません。数量に限りがありますので、ご興味のある方はどうぞお早めにご検討ください。

白岩山高山茶の購入は此方から

 

袋:50g / 価格 1,944円(税込み)

売り切れ

袋:100g ( 袋 50gを2個)/ 価格 3,672円(税込み)

売り切れ

袋:200g(袋50gを4個) / 価格7,128円(税込み)

売り切れ

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