唐家古樹生茶 2025の散茶を発売しました。
https://hojotea.com/item/d102.htm

HOJOのプーアル生茶ラインアップの中でも定番となる唐家古樹生茶には強い思い入れがあり、特に多くの手間と時間を費やして注意深く仕上げています。今年は新茶ならではの魅力をより感じていただけるよう、あえて散茶で発売しました。

このお茶を作る上で特に力を注いだのは、バランスです。クリーミーでやわらかな舌触り、フルーツや花のような優しい香り、程良いミディアムボディなど、飲みやすさを追求しました。

雲南省臨滄市永徳県の奥地に残る古樹茶園

唐家は、雲南省臨滄市永徳県の標高約2000〜2100mに位置する茶園産のお茶です。オーナーの唐氏が保有する茶園には樹齢数百歳の老木が完全無農薬・無肥料で管理されています。臨滄市において、自然栽培かつ数百歳の古樹が大規模に残る茶園は極めて稀です。通常、老木の茶園は名声から価格が高騰し、その結果、農家はさらに生産量を増やそうと肥料を投入する傾向があります。唐家は茶園の標高も高く、高樹齢で無肥料栽培という条件を維持しているにもかかわらず、栽培地域が奥まった山間の僻地にあり、さらに古樹茶園の数が圧倒的に多いため、昔ながらの栽培方法が今も守られています。


夕方、茶園から見下ろした景色

単株茶を超える唐家古樹生茶の価値

唐家古樹生茶の散茶は、余韻が非常に長く、やわらかな口当たりと甘味を伴う濃い後味があります。唐家の茶園を構成する木はいずれも老木であり、1本ずつを単株茶として分ければ非常に高額で取引されるような老茶樹ばかりです。ただ、唐家の場合は老木の数があまりに多いため、唐氏としても1本ずつ単株茶としてお茶を摘む時間的余裕がなく、結果として混菜の形でまとめられています。しかし、唐家古樹生茶の原料は、本来なら他地域では単株茶として扱われるようなお茶の木であるため、単株茶レベルの余韻と力強さを備えています。実際、雲南省に滞在中には、他産地でお茶を作っている友人や知人からさまざまな単株茶を頂く機会がありますが、唐家の茶は余韻の点で他地域産の単株茶を上回っていると感じています。
ただし、単株茶クラスと言っても、その価値を理解できるかどうかは、余韻の長さを正しく感じ取れるかにかかっています。中国茶に関する知識量や飲んできた年数とは関係なく、余韻を的確に認識できるかどうかは味覚のセンス次第です。余韻を感じ取れる人にとって、唐家古樹生茶は価格以上の価値をもつ極めて優れたお茶です。

散茶で飲む生茶の美味しさ

プーアル茶というと熟成させるイメージが強いですが、作りたての散茶は花のような香りと滑らかで柔らかな口当たりがあり、多くの人がその美味しさに驚きます。製法の基本は緑茶と同じく、萎凋・釜炒り・揉捻・乾燥という工程を踏みます。ただし、プーアル生茶は萎凋を緑茶よりも長めに行い、さらに釜炒りの温度を低めに抑える点、乾燥を天日で行う点が特徴です。こうした違いによって、プーアル生茶は緑茶とは異なる独自の個性をもちます。実際、私も含め雲南省でお茶作りに携わる多くのプロは、この作りたての散茶を特に好んで飲みます。作りたてのプーアル生茶は口当たりが優しく、本当に美味しく、朝でも夜でも飲みたくなるお茶です。

一方、餅茶の場合は、散茶に蒸気を通して茶葉を柔らかくしてから圧縮し、約1週間かけて乾燥させるため、散茶の華やかな香りはマイルドに変化します。もともと餅茶は熟成を前提としており、2〜3年以上経って初めてその特徴が発揮されます。

しかし、実際には作りたての散茶特有の味や香りは、海外ではほとんど味わうことができません。その理由は、輸送中に起こる酸化や温度変化による品質劣化にあります。



輸送中に失われる作りたての個性

船でお茶を輸送すると、コンテナ内部は非常に高温となり、お茶は熱の影響を受けます。私は過去に電子記録温度計を船便のコンテナ内に入れて輸送中の温度変化をモニタリングしたことがあります。その結果、コンテナ内の温度は最大で55℃に達することが分かりました。たかが55℃と思われるかもしれませんが、この温度で毎日加熱され続けると、プーアル生茶は高温殺青で作られた緑茶のような性質へと変化し、作りたてのプーアル生茶特有の優しい個性は失われます。

一方、飛行機輸送では荷物室が0℃以下まで冷え、到着時にはお茶の表面に結露が生じます。その結果、数日以内に酸化劣化が進み、渋味が増し、香りや滑らかなテクスチャーが損なわれます。

このように海上輸送も航空便も問題があるため、海外で作りたての鮮度を保った生茶を入手することは極めて困難です。ただし、個人レベルであれば手荷物として持ち帰ることで、新鮮な味と香りを楽しむことが可能です。私たちはこの課題を解決するため、輸送時の包装方法や輸送手段について繰り返し実験を行い、必要な設備や包装資材を現地に導入することで、鮮度を落とさずに輸送する方法を確立しました。ぜひ作りたてのプーアル生茶の素晴らしさを体験してください。

唐家古樹生茶 2025 散茶のお買い物は此方から

袋小:50g / 価格 1,944円(税込み)

クリックして買い物カゴへ

円茶:200g / 価格 7,128円(税込み)

クリックして買い物カゴへ<

お値打ちパック:1000g(50gを20袋) / 31,104円(税込み)

クリックして買い物カゴへ

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

唐家古樹生茶 2025 散茶発売:作りたて新茶の魅力
唐家古樹生茶 2025の散茶を発売しました。 https://hojotea.com/item/d102.htm HOJOのプーアル生茶ラインアップの中でも定番となる唐家古樹生茶には強い思い入れがあり、特に多くの手間と時 …
大雪山野生生茶2025年版 散茶少量入荷のお知ら
大雪山野生生茶2025年の散茶を発売しました。 https://hojotea.com/item/d27.htm 今年は生産できた量が非常に少なく、雲南省の標高2000mを超える山林に自生する茶樹から、毎年春にごく限られ …

最新の記事 NEW ARTICLES

唐家古樹生茶 2025 散茶発売:作りたて新茶の魅力
唐家古樹生茶 2025の散茶を発売しました。 https://hojotea.com/item/d102.htm HOJOのプーアル生茶ラインアップの中でも定番となる唐家古樹生茶には強い思い入れがあり、特に多くの手間と時 …
大雪山野生生茶2025年版 散茶少量入荷のお知ら
大雪山野生生茶2025年の散茶を発売しました。 https://hojotea.com/item/d27.htm 今年は生産できた量が非常に少なく、雲南省の標高2000mを超える山林に自生する茶樹から、毎年春にごく限られ …
白岩山古樹生茶2025 散茶|標高2300m・限定量入荷
白岩山高山茶2025の散茶を発売しました。 白岩山は、私たちがプーアル茶を製造している産地の中でも最も標高が高く、標高2300mの茶園から茶葉を収穫しています。 非常に限られた数量のみの入荷となっておりますので、ぜひお早 …
雲南省の自然栽培茶で作った釜炒り緑茶
雲南春尖緑茶を発売しました。 標高2100mにある自然栽培のお茶を原料とした、プーアル茶クラスの長い余韻が特徴のお茶です。 雲南省という比類なき茶葉原料の産地 私はお茶の会社を創業して20年間の間、あらゆるお茶産地を訪問 …
産地の潮州・汕頭で人気の鳳凰単叢八仙2022を発売
2021年以来となる鳳凰単叢八仙の新ロットを発売いたします。 今回発売するお茶は、2022年産のお茶です。数年の熟成期間を経て非常に良い状態に仕上がりましたので、販売することにいたしました。 https://hojote …
大雪山野生白茶 散茶 2025年産の新茶を発売
大雪山野生白茶2025を発売しました。 https://hojotea.com/item/w11.htm 雲南省の山に自生するカメリアタリエンシスを原料に、今年も現地で原料選別から製茶まで関わって生産しました。 野生茶な …
2025年産の古樹白茶と古樹白牡丹を発売
2025年産の古樹白牡丹と古樹白茶、2種類を発売しました。 いずれも無農薬・無肥料で作られたお茶です。 実は少し前から販売していましたが、公式にはお知らせしていなかったため、本記事を書きました。 生産者と共に作り上げるお …
東山生茶2024年産餅茶を発売
東山生茶2024の餅茶を発売しました。2024年産の東山は、以前に散茶を発売し、短期間で売り切れとなりました。今回発売する2024年産の餅茶は同じ原料から作られたお茶です。餅茶は作りたては香りが比較的穏やかな傾向がありま …
雲南省の自然栽培茶を使った薪火釜炒り焙じ茶の開発
現在、私たちは雲南省に滞在し、お茶の生産に取り組んでおります。シーズンも終盤に差しかかっていますが、この時期は特に成長が遅く、質の高いお茶が収穫期を迎えるため、最後まで気が抜けません。プーアル茶と紅茶の製造を主軸としなが …
料理から見る雲南の多様性:少数民族・四川料理の交差点
雲南省に長期滞在してお茶を作っているわけですが、雨の日や生産予定の無い日は、近隣の街のホテルに滞在しております。 ホテルに滞在しているときは、外食するのですが、私達にとって、現地での食事はお茶作りと同等に興味があり、非常 …

PAGETOP