無肥料無農薬、自然栽培の宇治茶から作られた黄金の焙じ茶

[2012.08.24] Written By

先日、宇治焙茶 鷲峰山という焙じ茶を発売しました。
https://hojotea.com/item/g34.htm

g34_06.jpg
焙じ茶の場合、「安いお茶」というイメージがあると思います。
普通に考えたら、良質の原料は煎茶に加工され、煎茶として使えないような茶葉が焙じ茶になると言うのが一般的なイメージかもしれません。
しかし実際は、同じ原料を煎茶と焙じ茶に加工した場合、焙じ茶の方が高くなります。
焙じ茶は煎茶や雁が音のような棒茶を原料として作られますが、焙じる際の目減りがあるため、歩留まりが低く、コストは高くなります。
にもかかわらず、焙じ茶=安いお茶というイメージがあるため、一般的に焙じ茶の原料には非常に安い原料を用います。
ただし、安価な原料から作られた焙じ茶では、その原料以上の感動は得られません。
私は自分が満足できる品質のオリジナルの焙じ茶を作る事にしました。
原料として使用したのは、京都の和束町と宇治田原町の間にある鷲峰山(じゅうぶざん)という山で採れた、自然栽培のお茶です。
このお茶は、無肥料無農薬で育てられており、成長を早めるための深刈りも行われておりません。
ある意味、里山にある野生の木と同じような育て方のお茶です。お茶はひもじい思いをしながらゆっくりと成長します。
こうして出来たお茶は、窒素不足から黄色の茶葉をしており、ミネラルがとても豊富に含まれております。なんと、昨年の「こわ葉」を噛んでも甘く、不快な渋味がありません。
この原料茶葉は私が心から美味しいと思い、感動したお茶です。勿論、煎茶としても販売しております。
この煎茶を原料にすることで焙じ茶を作りました。針のような綺麗な煎茶を焙じるたのですが、焙じてくださった工場の方にも「なんて贅沢な!」と言われました。
こうして出来た焙じ茶ですが、香りを嗅いだ瞬間にその品質の良さが分かると思います。
何よりも香りが鼻に抜けません。香りを嗅ぐと鼻ではなく胸に吸い込まれる感覚がします。
また飲み込むと、焙じ茶なのに非常に軟らかい口当たりで、喉から更に奥にふわっと広がり、落ちてゆく感覚がします。
飲んだ後には喉回りに甘さが残り、その甘みは1時間くらい残ります。
焙じ茶と言うよりも良質な烏龍茶に近いかもしれません。
ミネラルが非常に濃いお茶から作られているため、このお茶を飲むと勿論お茶酔いをします。
体が熱くなり、ふわ〜とした気分になります。余り飲み過ぎると眠くなるため、仕事中よりも夜に最適なお茶です。
今回作り上げた焙じ茶の品質にはかなり満足しております。

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