福建省のビンテージ白茶ブーム

[2013.04.30] Written By

白牡丹

 

白茶の生産地として有名な、福建省の福鼎ですが、最近、ある変化が起きております。これまで比較的安定していた白茶の値段が、ここ数年で急激に上昇しております。3月に福鼎に行き、1週間ほど滞在し、お茶の仕入れをしつつ、現地の状況を視察しました。
実際に産地を訪れることで、白茶の値段が急上昇している最も主要な理由を理解することができました。

 

ビンテージ白茶のミニブームによる値段の上昇

じつは福鼎では白茶を数年保存する事で、白茶をビンテージ茶として販売する「文化」が急速に普及しつつあります。
これまで、白茶は新鮮なほど良く、緑茶と同じように鮮度が売りだったのですが、ここ数年で状況は一変しました。

私は10社近い生産者を回りましたが、半数以上の生産者が、新茶と同時に数年〜5年保管した白茶を買わないかと勧めてきました。
数年保管したビンテージ白茶は、倍から3倍の値段が付けられておりました。プーアル茶を遙かに上回る、投機的な値段設定です。

白茶のテイスティング

白茶のテイスティングの様子

白茶の餅茶

プーアル茶のように緊圧された白茶も!

ビンテージ白茶

福鼎にてビンテージ白茶を売りにしているお茶屋を発見

ビンテージ白茶の香りにびっくり

白茶はプーアル生茶と製法が近い為、保管する事でフルーティな、或いは、蜜のような香りが生じるはずです。
ただし、本当に数年物のビンテージ白茶が美味しいかどうかについては、正直、懐疑的な気持ちでした。

ビンテージ白茶

左が5年物の白毫銀針

 

しかし、実際にテイスティングしてみたところ、「純粋に驚きました」。予想に反し、非常に美味しいではないですか?!
干しブドウのような、乾燥棗のようなフルーティな香りがし、心から美味しいと思いました。どおりで、値段が上がるわけです。

 

今後、白茶の熟成を行う予定

私はこれまで白茶に関しては、冷蔵保存していたのですが、今後は無酸素状態にて、常温保存に切り替えようと思います。保管期間が長くなるほど、フルーティな香りへと変化します。私は毎年白茶の新茶を仕入れておりますが、年内に売り切れなかった分については、積極的に熟成にまわし、熟成白茶として販売するのも面白いと思いました。

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