プーアル茶の殺青(釜炒り)

プーアル茶の殺青工程をビデオにまとめました。今年の春に雲南省へ出張した際に撮影しました。今年発売する、プーアル生茶で「芒慶」というお茶がありますが、動画はこのお茶の生産農家です。

プーアル茶は発酵茶

プーアル茶の生産において、茶葉を釜炒りする目的ですが、お茶に含まれる酵素を熱で失活することにあります。ただし、この工程は緑茶の生産とも同じです。ゆえにプーアル生茶=緑茶とと主張する人もおります。実際はプーアル茶と緑茶は異なります。緑茶の場合、釜炒りの直後に即乾燥が行われます。それに対してプーアル茶の場合は天日乾燥を行います。じっさい釜炒りでは100%の酵素を失活することは出来ません。このため、残存した酵素は天日乾燥中(温度も湿度も酵素にとって最適)に活性化し、その結果、発酵が起こるのです。

温度管理に適した釜

このビデオのなかで使用されている殺青用の釜は比較的、現代的で良い規格のものです。厚みがあり、釜のサイズも大きいことから熱が均一に加わるというメリットがあります。
雲南省でも交通の便が悪く、山岳地帯の僻地にある農家を訪れると、殺青用の釜も調理用の釜も兼用という場合もあります。このような地域では、薄手の小さな釜が使われることが多く、熱の伝わり方が不均一になる事から茶葉が焦げやすくなります。以下の画像をクリックするとビデオが見られます。
プーアル茶の釜炒り工程

 

意外に高い殺青温度

殺青の為の釜炒り工程ですが、ですが見たことのない人にとっては、どの程度の火力で炒るものなのか想像が付かないと思います。多分、初めて見た人は。「え?こんなに強火でやるの?」と思われるのではないでしょうか。実際、お茶が炒められている時は、パチパチと激しく弾ける音がし、蒸気がもうもうと立ち上がります。想像以上に、しっかりと熱を通します。釜炒りは10分くらい継続しておこなわれ、最終的に茎を折り曲げても、折れない程度にしなやかになったじてんで完了します。

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