意外と知らない紅茶が渋い理由

[2015.12.26] Written By


紅茶は渋いと言う印象を多くの人が持っておりますが、紅茶=渋いというのは必ずしも正しくありません。

夏前後に収穫されたお茶は渋い

山菜でもそうですが、滑らかな味わいで美味しいのは早春のみです。夏の山菜はアクが強く、美味しくありません。このアクに相当するのが、お茶における渋味です。お茶の場合、春の1〜2番茶には渋味は殆ど有りませんが、夏に向かうにしたがって渋味を呈するようになります。
同様に夏前後に収穫されたお茶を緑茶・烏龍茶・プーアル生茶に加工した場合、渋くてお茶を楽しむことが出来ません。この為、夏付近に収穫された緑茶や烏龍茶は、強く焙煎する事で、渋味物質の酸化を促進させ、渋味を軽減します。レストランなどで出される烏龍茶、ペットボトルの烏龍茶をはじめ日本に一般的に流通している安価な烏龍茶が茶色をしているのはこの為です。(春のお茶でも意図的に強く焙煎することもあります。)

ミルクティにより市民権を得た渋い紅茶

紅茶も同様で、夏に摘まれたお茶から作られると渋くなります。ただし、紅茶の場合、ミルクをいれ、ミルクティーにして飲むという文化があります。ミルクをいれると、ミルクに含まれるタンパク質(乳タンパク)とお茶の渋味を呈する物質が重合し、渋味が緩和されます。この為、紅茶の場合、夏摘みの渋いお茶も市民権を得て普通に流通しております。もし夏に摘まれた茶葉を緑茶に加工した場合、紅茶と同じように渋くなります。
紅茶はまた、赤道に近い熱帯の国でも沢山作られております。熱帯の場合、基本的に一年中夏であり、お茶は一年を通じて収穫されます。特に熱帯の低い標高の茶園で栽培されたお茶は、渋味が強く感じられます。これら熱帯のお茶は生産量が多いため、日本にも多く流通しており、紅茶=渋いの既成概念形成に大きく寄与しております。

春一番茶から作られた紅茶は渋くない

紅茶でも春一番にに摘まれたお茶は全く渋くありません。胃が弱い人が飲んでも全く問題ありません。ただ、一番茶は稀少であるため、お茶の専門店でしか入手出来ない場合が多く、ゆえに多くの人が「紅茶は渋味い」と考えるわけです。

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