大雪山野生茶は、雲南省臨滄市永徳県の大雪山に自生する野生のカメリアタリエンシスから作られたプーアル生茶です。

野生茶とは

野生茶とは、樹齢が高いお茶や野生化したお茶ではなく、山に自生している天然のお茶を指します。

過去にも説明していますが、雲南省では、カメリアタリエンシスが野生であろうと栽培されたものであろうと、野生茶と呼ぶ習慣があります。本来は自然の山中に自生しているものを野生茶と呼ぶべきですが、畑で栽培されたものでも、雲南省の人々はカメリアタリエンシスを見れば、迷わず野生茶と呼びます。これは、もともとカメリアタリエンシスが山に自生していたことに由来しており、我々日本人が畑で育てたタラの芽も山菜と呼ぶのと似た感覚です。そのため、市場に出回っている野生茶のほとんどは山で収穫されたものではありません。

別の例として、ヤマブドウを例に説明します。ヤマブドウは本来、山に自生している野生のブドウです。しかし、ワインなどの加工用に栽培されることもあります。栽培されたヤマブドウは、本来の意味での野生のブドウではありませんが、それでも「ヤマブドウ」と呼ばれます。カメリアタリエンシスが野生茶と呼ばれるのも同じようなニュアンスです。

当店では、山に自生する本物の野生茶にこだわり、その濃い後味と長い余韻を求めて現地に足を運び、栽培されたものではない「野生茶」の入手に努めています。

現地で釜炒りをモニタリング

今年から中国への出張が可能となり、3月の20日過ぎから雲南省へ入りました。このタイミングで雲南省を訪れたのは、野生茶の生産に立ち会うためです。雲南省では、多くの生産者が野生茶の殺青(釜炒り)を高温で行う傾向があり、その結果、せっかくの香気成分が高温にさらされて酸化・揮発してしまうことがあります。

プーアル茶の釜炒りの前半は、中華料理における野菜の炒め方と似た原理です。まず釜をしっかりと加熱し、特定の温度に達したところで茶葉を投入し、急速に熱を浸透させて蒸気を引き出します。その後、蒸気が発生し始めたら温度を下げ、時間をかけて殺青を行います。全体の流れは、野生炒めと言うより、米の炊き方に似ているかもしれません。

しかし、雲南省では、多くの生産者が初期温度を過度に高くし、煙が出るほどに加熱してしまいます。また、蒸気が出始めても温度を下げず、そのまま過熱してしまうこともよく見られます。水分が蒸発しても温度を下げなければ、焦げる原因となります。もともと、茶の殺青作業は明け方まで続くため、日払いの釜炒り職人からすると「早く終わらせて寝たい」という思いから、高温短時間で処理しがちです。

今年は私も生産現場に入り、シーズンを通して一緒に生産しました。様々な生産管理を行ったことで、非常に香り豊かで上品なお茶を作ることができました。口に含むとやさしい味わいが広がり、ブドウやリンゴ、若い樹皮を連想させる華やかな香りが広がります。まだ来年に向けて改善したい課題はいくつかありますが、今年のお茶はまずまず満足のいく仕上がりとなりました。

お茶は散茶と餅茶の状態で販売予定です。今回発売する、散茶は限定量のみの販売となりますので、早めにご購入を検討ください。

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50g (袋) / 価格3,240円(税込み)

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200g(4袋 x 50g) / 価格 12,420円(税込み)

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