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自然栽培茶園のなかでも窒素が特に回ってない事で生じる、「ヒョロヒョロの白い木」のみから作ったプーアル茶「白樹生茶」の予約販売を行いたいと思います。

直射日光が当たる斜面に生える白いお茶の木のみから茶葉を回収

自然栽培茶園の中でも直射日光が強く当たる斜面に位置し、生態系から供給される僅かな窒素に頼っているお茶の木は、慢性的な窒素不足により、茶樹が白くなり、僅かな数の茶葉しかつけません。このようなお茶の木は生長が非常に遅く、芽の発芽も他のお茶の木よりも遅くなります。私は個人的な興味から、白い茶樹のみから選択的に生の茶葉を回収し、買い取ったのち、技術的に信頼できる生産者に加工を依頼しました。白樹生茶の詳細については、前回の記事をご参照ください。

ヒョロヒョロの白い茶樹のみから作るマニアックなプーアル茶

透き通るようなクリアーな飲み心地が特徴

白樹生茶は自然栽培茶だけあって、余韻は非常に深く、また、比較的強いボディのお茶です。お茶を口にいれると、甘味が口の両脇に広がり、同時に、喉の奥深くまで軟らかな味わいが感じられます。ただ、余韻の深さとボディの強さのみに着目するのであれば、HOJOの標準的なプーアル茶についても自然栽培茶園産なだけあって、非常に深い味わいとふくよかなボディを有しております。今回、紹介する白樹生茶が非常に特徴的なのは、味わいが非常にクリアーな点です。ちょうど、春に摘まれた山菜のように、味に曇りが無く透明感のある味がします。また、含まれるカフェインが少ないためか苦味が非常に少ない点も特徴の1つです。更に、このお茶を飲んだ後、口の中に甘みが感じられ、1時間経過後もじんわりと甘味が口に残るのが特徴です。私はこれまで多くのプーアル茶を飲んできておりますが、白樹生茶の味わいは正直驚きました。香りとしては、若草・ブドウ・春の花のような、香りがします。

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ウンカが噛んだ茶葉ゆえの特徴的な熟成

白樹生茶は今直ぐに飲んでも楽しむことが出来るお茶ですが、余裕があれば、6ヶ月ほど寝かすと香りがより洗練され、フルーツ香りが強まります。白樹生茶は日向の雑草に囲まれたお茶の木から摘まれているため、茶葉は東方美人の原料茶葉と同じくウンカに汁を吸われており、発酵熟成をすることで蜜のような甘い香りが形成されると予想されます。事実、同じ原料を用いて紅茶を作ったところ、蜜香(マスカテルフレーバー)が強く感じられたため、雲南蜜香紅茶の後継茶として販売することにしました。プーアル生茶についても同様で数年以上熟成することで、甘いフルーツの香りが形成されます。非常にミネラルが濃いお茶ですので、白樹生茶は数十年の長期熟成にも耐えられるはずです。早く熟成させたい場合、未開封の状態にて、比較的温度の高い場所で保管してください。

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限定量ゆえに予約販売

限定された木のみから生茶葉を回収したことから、予想以上に生茶葉が集まりませんでした。天気が悪い日、翌日が雨の予報の日は、お茶の品質に影響が出るため、生茶葉を買い取りませんでした。この結果、当初予定していた数量が集まらず、最終的に製茶出来たのは30kgちょっとのみでした。30kgをマレーシア、日本、海外で分けるとそれぞれの数量が10kgと非常に限定されることから、緊圧して餅茶にするのではなく、毛茶(散茶)の状態にて販売することにしました。お茶は現在中国にて保管しております。マレーシアと日本、海外向けの注文量が確定した時点で出荷予定です。限られた量のお茶しかないため、注文量が保有する数量に達し次第注文を停止いたします。出荷は来月の後半から、6月の上旬の予定です。

白樹生茶 2016 予約販売

ご注文量が予定数量に達しましたゆえ、御注文を締め切らせていただきました。沢山の方に御注文いただき、誠に有り難うございました。

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