紅茶専門店でも入手困難。ダージリンの冬茶(レイトハーベスト)

[2013.01.23] Written By

ダージリンのレイトハーベストティ(冬茶)は私が大好きなお茶の1つです。もちろん現地ではそのような名称では呼ばれておりません。

このお茶は11月の下旬に作られます。11月と言えばダージリンは冬になります。朝夕の冷え込みが厳しくなり、温度は2−3℃程度、ストーブがないと耐えられないほど寒くなります。

この季節になると標高2000m級の茶園は寒すぎてシーズンが終了してしまいます。しかし、1500m付近の茶園の場合、辛うじてお茶の収穫を行うことが出来ます。

但し、冷え込みが厳しく、昼と夜の寒暖差が極めて大きいために、木に残っているお茶の葉は殆ど成長する事が出来ず、足踏み状態になります。茶葉はアイスワインの原料のブドウのように、寒さに耐え、茶葉は黄色っぽい色へと変色します。

表現するなら、木の上で熟成が進んでいるかのような、そんなイメージです。ゆっくりと成長するため、細胞のキメが細かく含まれる成分も豊富な茶葉になります。

オータムナルのシーズンは9−11月ですが、11月の終わりになると多くの紅茶専門店も仕入れを完了しております。実際、11月の下旬に収穫されたお茶がサンプルとして出てくるのは12月に入ってからとなり、このタイミングで仕入れを行う会社は余り多くありません。

私の場合も、11月の時点で既に2種類のオータムティの仕入れが完了しておりました。ただ、以前11月にゴパルダラ茶園を訪問したとき、レイトハーベストティの茶摘みと製茶を実施に見た経験から、「もしかすると良い冬茶があるかも?」との仄かな思いから、レイトハーベストティーのサンプルを取り寄せました。

試飲して感じたのは、今年入手出来たお茶はミネラルが非常に濃いという点です。深めの発酵で作られた茶葉ですが、豊富な鉄分のおかげで、とろけるような口当たりと深い広がりのある香りが感じられます。このお茶の香りの特徴は、飲んだ直後の柑橘系の爽やかな香りがすることで、まるでレモンティを飲んでいるかのような香りです。

紅茶専門店でも取り扱いが希なダージリンの冬茶です。紅茶好きの人は是非、試してみてくださいね。

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

東洞庭山産、無農薬無肥料の碧螺春を発売
碧螺春(Biluochun)は中国を代表する緑茶の一つで、その優れた品質と独特の風味で有名です。HOJOでは、無肥料無農薬栽培による、余韻の長い碧螺春をお届けします。 https://hojotea.com/item/g …
マレーシアで8年熟成の白鶯山古樹白茶2017を発売:トロピカルフルーツの香り
白鶯山古樹白茶2017を再度発売しました。同じ名称の商品をこれまでも販売しておりましたが、以前販売していたロットの商品は日本で熟成したお茶でした。今回発売する商品は8年間マレーシアで熟成をしたお茶になります。マレーシアの …

最新の記事 NEW ARTICLES

単株茶を含む2022年産の鳳凰単叢老欉を3種類発売
単株を含む、鳳凰単叢の老欉を3種発売しました。今回発売したお茶は以下の三種類です。何れも標高1200mの茶園産の茶葉原料から作られており、濃厚な香りと深い後味がする素晴らしいお茶です。 鳳凰単叢老欉夜来香 2022 鳳凰 …
東洞庭山産、無農薬無肥料の碧螺春を発売
碧螺春(Biluochun)は中国を代表する緑茶の一つで、その優れた品質と独特の風味で有名です。HOJOでは、無肥料無農薬栽培による、余韻の長い碧螺春をお届けします。 https://hojotea.com/item/g …
マレーシアで8年熟成の白鶯山古樹白茶2017を発売:トロピカルフルーツの香り
白鶯山古樹白茶2017を再度発売しました。同じ名称の商品をこれまでも販売しておりましたが、以前販売していたロットの商品は日本で熟成したお茶でした。今回発売する商品は8年間マレーシアで熟成をしたお茶になります。マレーシアの …
雲南省の稀少茶、大雪山野生白茶2024を発売
大雪山野生白茶2024の散茶を発売しました。 このお茶は、私達が実際に現地雲南省の産地に滞在し、現地で生産管理しながら作り上げたお茶です。 雲南省における野生茶の定義 これまで何度も説明しておりますが、雲南省 の人々は例 …
HOJO独自の新製法で実現した香り高い紅茶:雲南での挑戦
雲南省に1.5ヶ月滞在した期間中、良質な白茶やプーアル茶の生産はもちろん重要な課題でしたが、今回の大きな目標は、小ロット生産にも対応した新しい紅茶の生産方法を開発することでした。 一般的に雲南紅茶といえば、当店のラインア …
2024年の雲南省お茶シーズン:予想外の気温と収穫の混乱
長い雲南省の仕入れを終え、現在マレーシアのクアラルンプールに滞在しております。輸入したお茶の評価や海外用のお茶の発送など細かな手配が必要なため、クアラルンプールの会社に来月まで滞在予定です。 今年はシーズンの最初である3 …
2024年の白茶:理想的な天気と現地滞在で品質は上々
私たちが雲南省で力を入れているお茶の一つは白茶です。白茶は昔から、福建省と雲南省で作られてきました。 福建省の白茶は製茶はよく管理されている反面、慣行農園方式で肥料を用いた農業をしているため、原料の質に関して、私は満足で …
雲南のおもてなし文化:食事に込められた思い
中国では、挨拶代わりに「你吃饭了吗?」、つまり、「ご飯食べた?」と言うのが一般的ですが、雲南省にいると、色んな局面で、「吃饭」「吃饭」、ご飯食べていきなさいと言われます。ただ、長く雲南省に携わると、これらのご飯への誘いは …
野生茶を求め雲南省臨滄市南西部の山村へ
現在、雲南省臨滄市の南西部にてお茶の仕入を行っております。 当店にとって重要な商品の1つに野生茶があります。野生茶は製茶はもちろんですが、原料確保が一番大きな課題です。 今回、新たに野生茶が有る場所があるらしいと言う情報 …
雲南省のお茶産地にてプーアル茶、白茶、紅茶の生産
3月24日から中国の雲南省臨滄市の南西部、永德、鎮康県にてお茶の仕入れ、生産を行っております。 雲南省は世界一と言っても過言で無い極上の原料がある反面、生産に対する管理が甘いため、出来合のお茶を仕入れたのでは、理想とする …

PAGETOP