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雲南省の標高2000-2300mの自然栽培茶園で収穫された一番茶から「雲南雪芽」という名称の緑茶を作りました。
奥地へ行くほど良い原料だが製茶技術が問題だらけ
雲南省には農薬はもちろん肥料も一切使用しない自然栽培の非常に良い茶葉が沢山ありますが、良い茶葉原料は皆、プーアル茶、白茶、紅茶に加工される事が多く、雲南省の緑茶は余り有名ではありません。実は雲南省での緑茶の消費は意外に多く、プーアル茶の産地であっても街中の食堂では必ずと言って良いほど緑茶が出されます。しかしながら、これらの緑茶の多くは、蒸青緑茶と言って、日本茶のように蒸気で蒸したお茶です。雲南省の緑茶の特徴としては、乾燥工程を120℃と、非常に高い温度で行う点で、これによって栗のような独特の香りが形成されます。雲南省で消費される緑茶の多くは、プーアル県の周辺に位置する比較的大きな工場で作られます。茶葉は大量生産方式の茶園産で、有機栽培茶などはあっても、自然栽培茶は殆ど有りません。反面、自然栽培で老木が豊富にある山奥の村の場合、茶葉の質は非常に良いのですが、製茶技術に問題があります。仮に緑茶を作ろうとしても適切な設備やノウハウが無く、折角の良い原料があっても良い緑茶が作られることは極めて希です。ただ、雲南省の場合、紅茶を作っている生産者は山奥の地域でも見つけることが出来ます。特に良質の紅茶を作れる生産者は適切な乾燥設備を有しているため、腕のよい紅茶生産者に緑茶生産のパラメーターを伝えることで、緑茶を特注生産して貰うことにしました。今回プロデュースした緑茶は農薬はもちろん、肥料も全く与えずに育てた自然栽培茶を原料に作りました。
![img_4294](https://hojotea.com/jp/wp-content/uploads/IMG_4294.jpg)
自然栽培茶ゆえに成長が遅く、葉緑素が少ない事から、茶葉は全体に黄色味がかった色をしています。
コーンシロップのような甘い香り
私が今回作りたかったのは、芽のみから作られた緑茶です。しかも、自然栽培の芽のみを原料に緑茶を作りたいと思いました。乾燥工程で熱がかかりすぎないようにすることで、フローラルな香りと甘い香りを両方引き出したいと計画しました。このお茶は緑茶ですが、揉む工程がありません。それゆえに、芽の形状がそのままに残っております。香りはとれたてのトウモロコシのような、マリーゴルドのような甘い香りで、単芽ゆえにとろけるようなクリーミィで滑らかな口当たりです。自然栽培茶ゆえに余韻が深く、お茶の素材そのものの味わいが感じられます。プーアル生茶のような飲み応えのある中国緑茶を求めている人にはお勧めのお茶です。お茶の芽は産毛に包まれており、見た目が白茶のように白いことから、雲南雪芽という名称で発売しました。
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