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大雪山野生白茶とプーアル生茶の散茶を限定予約販売
- [2018.04.21] Written By 北城 彰(Akira Hojo)
今年も大雪山産の野生茶を原料にプーアル生茶と白茶の生産を行いました。今年は中華正月以降、殆ど雨が降らなかったため野生茶の質が極めて良く、甘味が非常に強く、喉の奥まで染み渡るような深い余韻が感じられます。また、今年から生産工程に改良を行い、更に香りの強いお茶に仕上げる工夫を行いました。例年ですと、散茶(毛茶)は予約販売し、残りの原料については餅茶に緊圧してHOJOの定番商品として販売するという方式を採っておりました。ただ、今年は全てのプロセスをスピードアップするため、限定量の散茶を予約販売することにしました。残りのお茶は既に緊圧をしてしまいました。したがって、予約の数量が予定しているお茶の量に達した時点で予約を終了とさせて頂きます。尚、お茶をお届けできるのは5月中になります。
注文ボタンはページ下部にあります。
野生のお茶は一見コシアブラをはじめとする山菜のような外観をしております。
野生種と野生茶の違い
HOJOで販売している野生茶はカメリアタリエンシスという種類のお茶です。ただ、注意すべき点は、カメリアタリエンシス=野生茶というわけではありません。一般的なお茶(カメリアシナンシス)と同じく、茶園や民家の周りに植えられているカメリアタリエンシスも多く存在します。特に近年、野生茶の需要の高まりから、お茶農家でもカメリアタリエンシスを接ぎ木して育てている事例が多く見られます。また、野生茶の産地の山周辺の村では昔からカメリアタリエンシスを常飲しているため、村の周りの里山にもカメリアタリエンシスが植えられております。ただ、村の周り半径数キロは鶏や豚、山羊などの放し飼いの家畜が歩き回るため、村人の意思とは関係無く肥料が入っており、当然、本当の野生のお茶とは全く味が異なります。これら人の手が関わったお茶は決して野生茶ではないはずなのですが、雲南省ではカメリアタリエンシスを見ると人々は野生茶と呼ぶ慣習があります。したがって、本当の意味での野生茶との区別が必要です。私は、市場に流通している「野生茶」の7〜8割は茶園産のカメリアタリエンシスではないかと考えております。100%野生のお茶は、大木が多く、余韻が非常に深く、透明感があり、自然な甘味が感じられ、何煎もお茶を煎れ続ける事が出来ます。
上は茶園に植えられたカメリアタリエンシス、下は山の麓の村周辺に植えられているカメリアタリエンシスの大木。
左下に立っている私のサイズと比べると木の巨大さが想像できると思います。人が植えた木でもこのサイズですので、野生の木ともなると非常に巨木になります。
山間部の農家の周りにあるカメリアタリエンシスの木
良いお茶を入手するためには人間関係も非常に大事
上記の通り、栽培物のカメリアタリエンシスが多い状況下、確実に野生のお茶を入手するためには産地と生茶原料を抑える事が重要です。野生のお茶の原料は少数民族の村人に山から回収して貰っております。山間に位置する村は単一の少数民族で構成されており、村長に当たる立場の人が村人を組織して山に入っては野生茶を集めてきます。このため、良い原料を優先的に確保するためには村長との人間関係も大切で、定期的に彼と会っては交流をしております。
村を訪ねると、必ず手作りの料理を御馳走してくれます。食材の殆どが地鶏、山菜、自然栽培の野菜などで、素材の質が強烈に良いため、美味しいのはもちろん、体の組織に染み渡るような濃い味わいがします。そして食事の後には必ず自家製の蒸留酒での酒盛りが待っております。私もお酒は嫌いな方ではないため、村長のお酒の相手を毎回しております。長年外部と隔離されていた村ゆえに、村長は非常に人見知りが激しく、数年前に始めて会った際は最初はぎこちない間柄でした。ただ、お酒の力もあってか、近年では大分親しい間柄になりました。
長時間の萎凋を導入することで香りを強化
本物の野生のお茶は山奥に自生しており、葉にあまり日が当たらないため、香りが弱いという欠点があります。反面、野生のお茶は味が非常にやわらかく、山菜のような濃い味わいが特徴です。逆に、里山や、茶園産のカメリアタリエンシスは日当たりがよいため、香りに関しては華やかですが、味が薄い点が特徴です。
そこで香りをより高める為、今年から重点的な萎凋を生産工程に取り入れました。プーアル茶も白茶も萎凋層にて12時間の萎凋を行い、その後、プーアル茶は釜炒り、白茶については日陰で自然萎凋をする方法を採りました。この改善により、例年以上に甘い香りと自然な甘味を引き出すことに成功しました。
大雪山野生プーアル茶
今年は大雪山野生プーアル茶を原料・加工の点共に理想な内容に仕上げることが出来満足しております。昨年、火草山プーアル生茶の生産を行う際に萎凋を長時間行ったところ、非常に香りの良いお茶を作ることが出来ました。この経験から、野生プーアル生茶の生産時においても長時間の萎凋を導入することで、香りと甘味を引き出そうと考えました。野生茶は収穫した日から翌日まで萎凋層を用いて萎凋を行い、翌日の午前中に釜炒りをしました。この方法を導入したことで、茶葉が僅かに発酵し、甘味のある香りを引き出すことが出来ました。飲んだときは滑らかで、体に染み入るようなやわらかな後味がし、その後、甘い香りがじわじわと口に広がります。一気に香りがするのではなく、上品に香りが立ち上がって来るところが非常に気に入っており、毎日飲み続けても良いお茶だと思ってます。大雪山野生茶は花のような香り、仄かにブドウやリンゴの香りが感じられるお茶です。毛茶(散茶)の状態だと香りが更に良く作りたてのお茶の新鮮な香りをお楽しみ頂けます。散茶の状態でも熟成します。熟成する場合は、未開封のまま出来るだけ温度の高い部屋に保存してください。無酸素で包装しておりますので20年間放置しても未開封であれば鮮度の劣化はありません。(熟成してフルーティな香りへと変化します。)
今年は昨年の予約量から試算した数量のみを確保しました。販売量に限りがありますので、早めに予約をお願いします。
大雪山野生プーアル生茶の散茶の予約注文は以下から
1000g 31,200円 (100g袋 x 10)(税別)
お茶が入荷するのは5月中の予定です。他の一般商品と併せて注文された場合、発送のタイミングを計りかねますゆえ、野生茶の入荷を待って一緒の発送を希望されるか、他の商品のみ先に発送を希望されるか備考欄に明記ください。尚、5000円以上お買い上げの場合は送料無料です。
大雪山野生白茶
このお茶は2年前から私と生産者とで生産技術を開発しているお茶です。近年、野生茶のプーアル茶と紅茶は多く見られますが、白茶は殆ど見かけることがありません。
今年は床に広げたシートではなく、全て棚で萎凋を行ったことで昨年よりも緑色に仕上げることが出来ました。大雪山野生白茶の香りは、非常に強く、花の香り、新鮮なブドウのような香りと摘みたての山菜のような甘い香りが特徴です。香りの強いお茶が好きな方には特にお勧めするお茶です。もちろん、香りだけでなく、余韻が非常に長く、非常に濃く、深い味わいがします。また、野生の茶葉の特徴である透明感のある味わいと、口の中に残る仄かな甘味が印象に残るお茶です。プーアル茶同様に熟成にも向いているお茶です。熟成により、蜜のような甘い香りが形成され、よりフルーティな香りへと変化します。白茶の場合、殺青をしてないために酵素が茶葉内に残っております。餅茶に加工する場合、茶葉に蒸気を吸わせて湿らせてから緊圧をするため、その際に、発酵が少し進む傾向があり、お茶の香りがややフルーティに変化します。それはそれで美味しいのですが、散茶における花のような鮮烈な香りは散茶ならではです。散茶での販売は限定量のみですので、興味のある方は早めに御注文お願いします。
大雪山野生白茶の散茶の予約注文は以下から
100g (50g x 2) 3900円 (税別)
売り切れ
200g (50g袋 x 4) 7600円(税別)
売り切れ
600g (50g袋 x 12) 22500円(税別)
売り切れ
1000g 31,200円 (50g袋 x 20)(税別)
売り切れ
お茶が入荷するのは5月中の予定です。他の一般商品と併せて注文された場合、発送のタイミングを計りかねますゆえ、野生茶の入荷を待って一緒の発送を希望されるか、他の商品のみ先に発送を希望されるか備考欄に明記ください。尚、合計5000円以上お買い上げの場合は送料無料です
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