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2023年産の獅峰龍井茶を発売いたしました。
https://hojotea.com/item/g06.htm
龍井茶は、釜に茶葉を押しつけるようにして、釜炒りをする事で作られます。この為、茶葉が扁平な形状をしている点が特徴で、仄かに香ばしい香りが感じられるお茶です。
2023年は雨が少なく原料茶葉の質が良い年
今年は降雨量が少なかったため、収穫量はやや少なめでしたが、品質の面では非常に満足できるものとなりました。一般的に品質は降雨量と反比例の関係にあります。雨が少ないと、お茶は時間をかけてゆっくりと成長し、それによって、細胞密度が高く、成分の濃いお茶になります。雨が多いと、木や根が生長するため、葉から成分が吸い戻され、淡泊な味のお茶になります。
実生の龍井茶と品種ものの龍井43号の違い
龍井茶には、龍井43号と種から撒かれた実生のお茶の2種類があります。龍井43号は品種改良された茶葉で、挿し木から育てられます。この改良品種は早い時期に収穫が可能であり、早生茶として市場では高値がつく傾向があります。しかし、品質的には種から撒かれた実生の龍井茶が優れており、美味しさが際立っています。挿し木から作られた品種は根が地表付近に網目状に発達し、肥料を吸収しやすいため、成長速度が速く、春の早い時期に収穫できます。
左が品種もの、右が実生のお茶
一方、実生のお茶は根がゴボウのように地中深くまで伸び、ミネラルの吸収に向いており、非常にゆっくりと成長します。そのため、実生の龍井茶は収穫時期が遅く、老木や標高の高い茶園などでは、一番茶が清明節の後に収穫されることも珍しくありません。一般的には龍井茶は明前茶(清明節の前に摘まれたお茶)が良いとされますが、肥料を与えてない実生のお茶に関しては、明前茶の概念は適用されません。
質の良い龍井茶に見られる深い後味
質の高い龍井茶は、飲んだ際に奥行きを感じ、喉に甘味が残ります。中国語では「回甘」、英語では「Finish」や「Aftertaste」、日本語では「後味」「余韻」「コク」と呼ばれる感覚です。この感覚があることで、龍井茶に飲みごたえを感じ、飲んだときの満足感に繋がります。
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