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清香形の高品質な鉄観音

 

今回の出張では安渓にも行きました。安渓と言えば、勿論、鉄観音です。
色んな意見もありますが、製茶法を見る限り、安渓の烏龍茶の歴史は潮州の鳳凰単叢烏龍をルーツとしていると感じております。
鉄観音自体は鳳凰単叢烏龍の作り方と非常に似ているのですが、工程の数カ所が短縮されており、また、分岐しております。鳳凰単叢烏龍の火を入れる前の状態は、鉄観音と味も香りもそっくりです。
鉄観音というと誰もが一度は聞いたことのあるお茶だと思います。
鉄観音という言葉は、品種に由来します。つまり、鉄観音種を用いて作られたお茶ゆえに、鉄観音と呼ばれるようになりました。
現在、鉄観音という名称のお茶は、中国福建省安渓と台湾の木柵という2地域で作られております。
台湾人の多くは閩南人といって、安渓や厦門周辺地域からの移民ゆえに、鉄観音のお茶文化も人の移動と共に持ち込まれたものです。
但し、台湾の鉄観音は高温にて火を強く入れて作られており、本家の安渓鉄観音は火を入れないタイプ(清香形)と低温で長時間火を入れるタイプ(濃香形)が主流です。
マレーシアやシンガポールの肉骨屋にいくと、決まって鉄管音が出てきますが、これまた閩南系の移民が関係しております。閩南由来の食事と閩南由来のお茶である鉄観音が共に出されます。
スーパーでも売られている鉄観音ですが、現地で最も高級クラスになると火が全く入っておりません。
香りは蘭の花に良く例えられますが、私は若い桃のような香りがします。余りにも強い香りがするために、初めて飲んだ人は間違いなく感動するお茶です。逆に、毎日飲み過ぎてしまうと飽きてしまいます。

鉄観音は非常に人気の高いお茶ゆえに、中国国内市場の需要すら満たせておりません。
取引市場が国内中心と言うこともあり、鉄観音を作る際には、農薬が使われることが多く、お茶選びには注意が必要です。
安渓の中心部に行くと、お茶市場があり、農家がその日に作った鉄観音を持ち込んでその場で交易をしております。
面白い事に、この市場の周辺には福建や広州のお茶会社のオフィスが乱立しており、そこに駐在している人の主な仕事は、毎日お茶市場に来ては直接農家からお茶を仕入れ、本部へと発送することです。
この市場で販売されているお茶も、意外に品質は悪くありません。但し、農薬のことを考慮し、私は農薬のトレーサビリティを確立している生産会社から購入する事にしました。
ところで、このお茶市場ですが、農家の人は早く自分たちのお茶を現金化したいものだから、まるで獲物を狙うハンターのようでした。
私達が車で到着するのを見るやいなや、いきなり数人のおばさんに囲まれました。
まるで、インドでも旅行しているかのような状況になり、私がどこへ行こうと5−6人の鉄観音を担いだおばさんにピッタリとマークされ続けました。
代わる代わる、お茶を手にとっては評価するようにと言ってくるため、ゆっくりと見学出来るような状況ではありませんでした。
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この手前にいるおばさん達が、終始私をマークしておりました。

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