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特注によるカスタムメイドのプーアル茶・白茶・紅茶
- [2016.04.02] Written By 北城 彰(Akira Hojo)
HOJOの商品ラインアップの多くを占めるのが雲南省のお茶です。私が雲南省のお茶に力を入れている理由ですが、雲南省には探せばまだまだ完全自然栽培の茶園が残っており、原料となる茶葉の品質が突出して優れているためです。ただし、雲南省のお茶を扱う上での悩みは生産技術が非常に低い生産者が多く、折角良い原料を使用しても、最終的に製茶されたお茶が不満足な内容になることが珍しく無い点です。このような状況下、茶摘み〜製茶仮定でのバラツキを無くし、自分が理想とするお茶に仕上げるため、私は特殊な仕入方法を採用しております。
良い品質のお茶を求め特注でお茶を生産
数年前までは、私は山岳地にある様々な村を訪問しては歩き回り、生産者を見つけては、彼らが生産した新茶を見せて貰い、気に入ったお茶があれば仕入れるという方法をとっておりました。文字通り、生産者から直接仕入れていたわけですが、以下のような幾つかのジレンマがありました。
- 茶園(お茶の木)を自分で選べない
- お茶の摘み方の基準を設定できない
- 製茶を私達が希望する方法で出来ない
以上の問題を解決するため、2015年より出来合のお茶を仕入れるのではなく、信頼できる茶師にカスタムメイドにてお茶を仕上げて貰う方法に変更しました。
気に入った茶園から生茶を仕入れる
一般に少数民族の村では、少数民族が茶園を所有しており、彼らが摘んだお茶は地元のお茶工場へと持ち込まれ、そこで生茶の売買が成立します。お茶工場では少数民族から生茶葉を買い取り、それを製茶して自社製品とします。一般に、お茶工場では、茶園ごとに区別して生産をするわけではなく、生茶葉の状態・品質を評価した上で、複数の農家の茶葉をブレンドし最終製品に仕上げます。新茶の時期に生産工場を訪れ、お茶を仕入れようと思った場合、これら出来合のお茶を仕入れるほかありません。より選び抜いた茶園のお茶を使ってお茶を作るためには、シーズンが始ままる前に現地入りし、どのエリア、どの茶園、どのような条件の「生茶葉」を用いるか、事前に打ち合わせを行うことで、指定した品質の茶葉を確保する必要があります。
茶摘み基準の設定
プーアル茶は一芯二葉、一芯三葉、一芯四葉など、様々な茶摘み規準があります。摘み方によって、お茶の味わいや香りが異なるため、私としては、商品ごとに茶摘み規準を指定しております。例えば、岩鳴山古樹生茶は滑らかさを強調するために一芯二葉を規準として茶摘みを行っております。一般的なプーアル茶の茶摘み規準と比べて滑らかな味わいとなります。逆に、无量山古樹生茶や馬鞍山古樹生茶の場合、敢えて、一芯3-4葉を指定することで、より香りが強く、苦味が少なく、飲み応えのあるプーアル茶に仕上げております。
製茶方法の特注
プーアル茶の製茶の際、萎凋時間と殺青方法は生産者によって大きな差が生じます。萎凋をすればするほど水分量が少なくなるため、多くの生産者が萎凋を殆どせずに殺青を行っているのが現状です。ただし、萎凋を行わずに作られたプーアル生茶の場合、青臭い香りが強く感じられます。これを回避するために、殺青を軽めに行う生産者が近年増加傾向にありますが、殺青が軽いお茶は、熟成させた際に香りにノイズが生じます。私は萎凋と殺青の両方をしっかりすることで、新茶で飲んでも熟成させても美味しいお茶に仕上げることを重要視しております。
また、プーアル茶以外でも、白茶や紅茶なども生産方法の詳細を打ち合わせ、希望にあった作り方をしております。
私は2010年から雲南省に毎年来続けておりますが、特注生産方式が出来るようになったのは2015年からです。現地の茶園、栽培方法、生産方法の詳細な知識、更には信頼できる生産者との信頼関係が無い場合、特注方式は逆に非常にリスクが高い仕入方法となります。実は、この方法をとっているのは私だけではなく、中国のお茶会社でも、非常にこだわりの強いプーアル茶の専門会社は、やはり特注生産方式を採用しております。今年は雲南省産のお茶の殆どが特注生産方式での生産を予定しており、何れも特徴のあるお茶に仕上げる予定です。
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