HOJO独自の新製法で実現した香り高い紅茶:雲南での挑戦

[2024.06.05] Written By


雲南省に1.5ヶ月滞在した期間中、良質な白茶やプーアル茶の生産はもちろん重要な課題でしたが、今回の大きな目標は、小ロット生産にも対応した新しい紅茶の生産方法を開発することでした。

一般的に雲南紅茶といえば、当店のラインアップにもあるような、しっかり発酵されてミルクティーとの相性が良いお茶が代表的です。

しかし、今回目指したのは、新鮮な花やフルーツの香りがする、香り高い紅茶の開発でした。

発酵中の香りのような紅茶を作りたいという願い

紅茶の生産に携わったり、見学したことのある人なら、その発酵中の香りの素晴らしさ、鮮烈さに感動した経験があるかと思います。花のような芳香やトロピカルフルーツを思わせる甘い香りなど、新鮮な茶葉から発せられる香りは、言葉で表現しきれないほど鮮烈で、豊かです。しかし、発酵中にどんなに香り高かったお茶も、完成した紅茶はいわゆる「紅茶」の香りに仕上がります。あの生産途中で感じた素晴らしい香りはどこへ消えてしまうのでしょうか。

発酵工程中の紅茶

ダージリンの紅茶でさえ、「フローラルな香り」と称されますが、発酵途中の香りと比べると劇的な違いがあります。たとえるならば、瑞々しいブドウと干しブドウの違いほどの差があると言っても過言ではありません。発酵中の感動的な香りは、これまではお茶として味わうことのできない香りでした。

新しい紅茶の作り方を考案

私は以前から、発酵途中の香りに近い紅茶を作りたいと考えていました。コロナ禍で中国に行けない間に、どうすればそのような紅茶を作れるかと様々な方法を考え、結果、いくつかのアイデアを思いつきました。もともと食品会社で商品開発や生産方法の開発に携わっていた経験と知識が、生産の仕組みを考える上で大いに役立ちました。

HOJO独自の製法で生まれた新しい紅茶の世界

作り方は企業秘密のため詳細は明かせませんが、一般的な紅茶の製法とは異なる新しい方法で紅茶の生産に成功しました。新しい方法といっても、単一の工程に工夫を施しただけではなく、萎凋、発酵、発酵止め乾燥など、各工程に独自の工夫を加え、お茶へのストレスを最小限にすることを共通の目標として、全体の工程の最適化を行いました。

この新しい紅茶の生産は、私たち自身が行いました。生産者の設備を借りて、萎凋から最終的な乾燥まで、すべてのパラメーターを自分たちで管理し、理想の紅茶を作り上げました。文字通り、私たちHOJOの手作り紅茶です。

紅茶、白茶、烏龍茶の各要素を併せ持つお茶

完成したお茶は非常に香り高く、紅茶、烏龍茶、白茶のそれぞれの特長を兼ね備えています。そのため、紅茶と呼ぶべきか正直迷います。製茶手順に基づいて紅茶としていますが、これまでの紅茶とは一線を画す、まったく新しい次元のお茶を作り上げることが出来ました。

今回生産した紅茶には、白茶のように緑色をしたものから、発酵度を高めたものまで、さまざまなバリエーションがあります。マスカテルフレーバーが強く感じられるお茶や、マンゴーのようなトロピカルフルーツの香りを持つお茶など、多彩な種類を生み出しました。

今回開発した紅茶の1つ、「緑色をした紅茶」。見た目からは紅茶とは思えない色合いです。

HOJOプーアル生茶と同じ極上の茶葉を使用

今回使用した茶葉は、大茶林、唐家、武家平掌など、樹齢数百年の老木から摘み取ったもので、これまで古樹白茶やプーアル生茶の生産に使用してきた最高品質のものです。小ロットでの生産が可能になったことで、従来の紅茶専用工場ではなく、プーアル生茶や白茶を生産していた初制所で紅茶の生産が実現しました。その結果、新しいタイプの紅茶が開発できただけでなく、従来の紅茶の常識を超えた強烈な余韻と後味を楽しむことができるお茶が完成しました。

 

今後、香りや味ごとに分類し、ブレンドの有無や熟成の有無、小売り用にするか卸専用にするかなどを決め、ロット毎に処理しなければなりません。早ければ夏頃には発売を開始したいと考えています。

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