鳳凰烏龍の産地である鳳凰山ですが、お茶は世間一般の茶園の様に整然と植えられているのではなく、灌木の如くランダムに植えられております。
更に、質の高いお茶の木となると、剪定が全く行われません。剪定が行われないとは、つまり、木は一度も切られることなく、野生の木の様にそのまま放置されております。お茶に限らず、どの植物も、枝や幹を切ると、その場所から若い枝が伸びてきます。若い枝は、成長速度が速く、すくすくと伸びるため、沢山の茶葉を付けます。剪定が行われると、それによって若い枝を伸ばすために収量は伸びます。茶葉の収穫量は増えますが、当然、一枚の葉当たりの、ミネラルの分け前は減ります。また、選定された部分の枝は常に伸びようとするために内部にミネラルを蓄積しようとしません。結果として、茶葉に含まれるミネラルの量は薄まり、コクのないフラットな味のお茶になります。
逆に剪定が全く行われないお茶は、そのサイズに反して、茶葉の数が少なく、若いお茶の木と比べると明らかに「貧素」な雰囲気すら感じられました。
案内してくれた会社の人が、有る木を指さし、「この木は樹齢が600年で、茶園を所有する家族だけで飲むのだ」と教えてくれました。そこで、「お茶の葉を一枚摘んでも良いですか?」とお願いしたところ、許可してくれたので、早速茶葉を摘み、噛んでみました。老樹から採れた茶葉は、例え加工がされて無くとも、その品質を即感じ取ることが出来ます。香りは喉の奥へスッと流れ込み、その後口の中に甘い香りが暫く対流しておりました。茶園産の普通の茶葉は舌先の部分で渋さが感じられるだけで、奥行きが殆どありません。
徹底した品質へのこだわりと徹底が、深い喉越しと、口の中に何時までも残る鳳凰烏龍茶の香りを生み出します。
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写真に映っているのは私です。私に横に移っているのはお茶の木です。樹齢にして300年ほどです。今回買い付けたお茶は、どれもこのような老木から作られたお茶ばかりです。
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写真の木は樹齢数百年の大木ですが、葉の数は非常に少なく、見るからにひ弱そうです。このような木に限って、素晴らしい銘茶を生み出したりします。
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これもお茶の木です。写真からはとてもお茶の木とは思えないですね!
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