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プーアル茶の仕入れのため中国雲南省に半月間滞在 (2012)
- [2012.05.11] Written By 北城 彰(Akira Hojo)
半月に及ぶプーアル茶仕入れの旅から戻りました。
今回の旅で感じたこと発見したことを何回かに分けてブログで紹介したいと思います。
プーアル茶の産地を紹介するとき、多くの本は茶馬古道を中心にストーリーを展開します。これは台湾の書籍による影響が大きく、台湾人のコレクターが茶馬古道を煽りに煽った結果と言えます。その結果、茶馬古道の起点となる四双版納のお茶は非常にブームとなりました。
ブームにより崩れるプーアル茶の伝統農法
その昔、お茶の木は少数民族の手で伝統的な方法で維持管理されておりました。つまり、無剪定、無肥料、無農薬で文字通り放置されたお茶は、自然の雑木のようにゆっくりと成長し、それゆえに大変味が濃く香り高いお茶が作られました。まさにエコフレンドリーな方法で作られていたのです。ゆえに、今から数十年前に作られたプーアル茶は、非常に品質が良く、マニアが夢中になるのも分かります。
ところがプーアル茶でお金儲けが出来ると分かった今、農家に大きな変かが生じております。1000年以上続けてきた、伝統的な農業、エコフレンドリーな自然農法から現代的な農業へとシフトしてしまったのです。特に、剪定や施肥が積極的に行われるようになり、茶葉の成長速度が人工的に速められるようになりました。この結果、収量が劇的に増し、品質は劇的に落ちました。但し、多くの人はお茶の鑑定能力がないことから、有名な産地産であれば未だに飛ぶように売れております。
巨大なお茶の老木
イー族の生産者と老木
臨滄に残る1000年前と同じ農法
私は今回半月間の殆どを雲南省西部の臨滄市で過ごしました。この地域のお茶はあまり知られておらず、場所によっては未だに昔ながらの自然農法が行われております。自然農法によりお茶が作られているかどうかは、茶園を見ればお茶の葉の形状、色から一目で分かります。特に今回の出張では、交通の便を検証し、主要な街から5時間以上かからないと行けないような僻地のみを目的地として選びました。街から近い地域には多くのバイヤーが足を運ぶために、農家が欲を出し、現代農法へシフトしている可能性が高いためです。僻地の場合、お茶があまり売れないため、また、管理する人がいないことから、茶園が放置されていることが多く、私からすると理想的な状態になっております。
コストパフォーマンスに優れたお茶を入手
結論ですが、予想通り今回訪れた山奥の地域には宝の山が眠っておりました。これまでの私の常識では想像することの出来なかったレベルの喉越しを有する茶葉を非常にフレンドリーな値段で買い付けをすることが出来ました。詳しくは徐々にブログで紹介いたします。
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