プーアル熟茶の茶頭

 

プーアル熟茶の生産工程で生じる茶頭というお茶があります。熟茶の中で最も美味しいとされておりますが、稀少ゆえか、意外と知られておりません。茶頭は10円玉から、500円玉くらいのサイズの塊で、プーアル熟茶の生産中に自然にできたお茶です。

 

発酵工程で自然に生じる茶頭

プーアル熟茶の発酵は細菌が関与する一次発酵と、カビや酵母が関与する二次発酵に分類されます。細菌発酵された茶葉は、10-20cm位の厚みで広げられ、自然乾燥が行われます。一次発酵の段階で棗(なつめ)のようなあまい香りが生じます。自然乾燥の段階になると、乾燥と、カビの繁殖が並行して進みます。この際、茶葉が互いに結合することがあり、その結果、部分的に塊が形成されます。塊が形成された場合、内部に水分がトラップされる為に、さらに熟成が進み、同じバッチで生産された散茶よりも強い棗香が形成されます。この塊が「茶頭」と呼ばれるのです。

プーアル熟茶の茶頭

部分的に塊になっているのが茶頭

熟茶の茶頭

プーアル熟茶の茶頭と普通の茶葉

 

人気が高く入手が難しい茶頭

茶頭は生産者が最も珍重し、プーアル熟茶の中で最も高額の値段がつきます。茶頭は人気があるため、直ぐに売り切れることが多く、予約をしてないと入手が難しい商品で、私もこれまで取り扱うことができませんでした。今回、自然栽培のお茶から作られたプーアル生茶を探索していた際、たまたま、同じ自然栽培茶原料から作られたプーアル熟茶の茶頭が残っており、仕入れることができました。コクとボディのバランスが取れており、乾燥フルーツのような甘い香りが特徴のお茶です。今回仕入れた茶頭は250gに圧縮し、ブロック状に成形してから販売したいと計画しております。

熟茶の茶頭と普通の茶葉

指に乗っている部分が茶頭、その他は普通の茶葉

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