鳳凰単叢烏龍茶

鳳凰単叢烏龍が作られる町は鳳凰鎮と呼ばれますが、この地域によるお茶の生産は山の上にある製茶工場と、街の仕上げ工場とで完全に棲み分けがおこなわれております。まず山の上で一次加工がおこなわれ、その原料は仕上げ業者により二次加工がおこなわれるのです。この仕組み自体は台湾やその他の烏龍茶生産地域と基本的に同じです。

鳳凰単叢烏龍の生産・流通の仕組み

山の上の1次加工業者

 

茶園所有者による毛茶の加工

山の上にある製茶工場は、茶園の所有者により運営されていることが多く、お茶の収穫・発酵工程など一連の製茶作業に従事します。この工場でつくられたお茶は、毛茶と呼ばれ、日本茶で言う所の荒茶に相当します。
実は毛茶の状態では鳳凰単叢烏龍独特のフルーツのような香りが殆どしません。毛茶は悪い意味で青臭く、悪く言うと出来の悪い鉄観音、よく言えば山菜やハーブのような香りがするお茶です。私は一時期、鳳凰単叢烏龍の毛茶に興味があり、色々飲ませて貰いましたが、どこかしらバランスが悪く、決して美味しいと思えるお茶ではありませんでした。近年では毛茶の原料相場が高騰しており、山の上に行くと3階建てのビルが建ち並んでおります。

鳳凰単叢烏龍茶

山の上に建ち並ぶ立派な建物

鳳凰単叢烏龍茶の生産者のビル

鳳凰単叢烏龍茶の仕上げ加工

毛茶は契約している仕上げ会社に引き取られ、そこで仕上げがおこなわれます。仕上げ会社はただお茶を買い取るだけでなく、毛茶の製茶工場にたいして技術的な指導をしたり、様々な指示を出します。ある意味、製茶工場は仕上げ工場の下請的な立場になります。仕上げ会社の工場は主に鳳凰鎮の街中にあり、この会社は仕上げたお茶を私達のようなお茶会社へと販売します。これを聞くと、日本茶とほぼ同じような仕組みと思われるかもしれません。実は 鳳凰単叢烏龍の場合、最も時間がかかり、高い技術が求められるのは他でもない仕上げの作業なのです。仕上げは、茶葉の選別から始まり、最も重要なのは火入れ作業です。火入れ作業は100℃以下の低い温度で、24時間、48時間、場合によっては70時間以上火入れを行う場合もあります。この間、2時間おきに茶葉を炭火から外し、水分の再分配をする必要があり、火入れに従事する職人は2時間以上継続して寝ることができない期間が2-3ヶ月続きます。鳳凰単叢烏龍の生産の中枢は仕上げ作業にあり、信頼できる仕上げ業者とお付き合いするのが良いお茶を仕入れる上で重要です。

鳳凰単叢烏龍茶の異物選別

茶葉の選別も仕上げ業者の重要な仕事の1つ

鳳凰単叢烏龍茶を現地で仕入れる意味

私は鳳凰単叢烏龍の買い付けは必ず現地でおこなっており、既に、過去4年間、毎年鳳凰鎮へと足を運び、現地で1週間ほど滞在しております。なぜ現地でお茶を選ぶ必要があるかというと、高級な鳳凰単叢烏龍になると、バッチ毎の数量が少なく、自分の気に入ったバッチを選ぶためには、その場でテイスティングをし気に入ったバッチを即買い取ってしまう必要があります。特に、老欉のような貴重なお茶になると、1バッチが2-3kgしかありません。また、毎年現地でテイスティングを継続することで、生産者も私がどういう基準でお茶を選択するか深く理解してくれ、私が現地へ行く前に、私の希望に添うようなお茶をリザーブしてくれております。

お茶の選択基準

お茶と言うのは、同じ生産者から購入したとしても、選ぶ人により、仕入れるお茶の種類・質は全く変わります。私にとっても最も重要な仕事は「お茶を選ぶ」ことです。お茶を選ぶには、選ぶための基準が明確でなくてはなりません。基準がないままに、感情任せで選んだのでは、お茶の質に一貫性が無く、年によってもお茶の質が上下します。選ぶ上で大切な軸は、コク、ボディ、香りの種類、お茶の欠点、味におけるマイナス面(苦み・渋味)などです。潮州などのように都市に比較的近い産地へは私でなくても行くことは可能ですが、良いお茶を選ぶにはやはり専門的なノウハウを必要とします。

私は鳳凰鎮を訪れると、1日がかりでテイスティングをおこないます。テイスティングは朝から始まり、終了するのは夜中の2-3時頃です。最初は質の低いお茶から選び、最後に高級茶を選ぶという手順で進めるのですが、高級茶がでてくる頃には日も変わりかけており、その頃にはお茶酔いで体がボワーンとしております。

鳳凰単叢烏龍茶

1日に何十種類ものお茶をテイスティングしました。

鳳凰単叢烏龍茶の茶殻

これをみて、凄い量のお茶を飲んだと言うことを改めて実感しました。

老欉の限定茶を入手

今回は、複数のお客様から高級な鳳凰単叢烏龍をしれて欲しいとのリクエストがあり、それに応えるべく樹齢が300歳以上の稀少な老木から作られた超高級茶も仕入れました。毎年仕入れている鳳凰金賞烏崠賞蜜花香と、そのお茶よりも更にコクが強い鳳凰烏崠老欉桂花香単叢・鳳凰烏崠老欉宋種芝蘭香単叢を仕入れました。これら3つのお茶は1本の限定された木から作られるため、生産量も限られており、最大でも2-3kg位しかありません。非常に稀少ゆえに、興味のある方は早めに購入をご検討ください。値段は高いですが、特別な日のための特別なお茶と割り切れば、「大義名分」が出来るかもしれません。入荷は8月の予定です。

桂花香単叢

鳳凰烏崠老欉桂花香単叢

鳳凰烏崠老欉桂花香単叢

鳳凰烏崠老欉桂花香単叢

鳳凰烏崠老欉桂花香単叢

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