ほのかに香る蜜香が特徴!標高2300m付近の自然栽培茶による高山白茶を発売

[2021.09.07] Written By

高山白茶を発売しました。このお茶は標高2100m〜2300mの高地で摘まれた1芽2葉のお茶から作られた白茶です。味がやわらかく、草木、紫蘇、蜜、桃を連想するような爽やかな香りが特徴のお茶です。

茶園が村から離れているため、仕入れられた量が限定されており、稀少なお茶です。

人の手が何十年も入ってない、野放茶園産

高山白茶は、雲南省臨滄市鎮康県の標高(2100m〜2300m)の白岩山と、その近隣の山で収穫されたお茶を原料に作りました。お茶の木自体は推定樹齢が100歳から150歳位です。
茶園は何十年も放置された茶園で、人の手が入らず、お茶の木は半野生化しており、中国現地ではこのような茶園を野放茶園と呼びます。

白岩山については、以下のコラムをご参照ください。

標高2300mの野生化した自然茶園産のプーアル生茶、白岩山高山茶

ウンカによって形成される蜜香

高い標高に加え、高山白茶の特徴は、日当たりの良い茶園が多くを占める点です。日当たりが良い茶園のお茶は、香りが非常に華やかになります。加え、日当たりの良い茶園にはウンカが発生するため、ウンカの攻撃を受けた茶葉を多く含みます。

ウンカに噛まれると、お茶はウンカに抵抗しようとし、テルペノイドという物質を生合成します。これは人で言う抗体に相当します。

この物質が発酵や熟成で酸化されと、東方美人に代表されるような蜜香を形成します。高山白茶は現在新茶の状態でも、蜜香を仄かに感じさせる香りがあります。ただ、一般に蜜香は、発酵が進んだり、熟成が進んだ方が顕著に感じられるようになります。高山白茶についても、無酸素で数年間熟成させることで、よりはっきりとした蜜香(マスカテルフレーバー)が形成されると予想されます。

尚、ウンカと蜜香の関係についての詳細は以下のコラムをご覧ください。

東方美人はウンカと人の共同作業

高い標高で栽培されたお茶は高品質

お茶の仕入をするときは、私達は例外なく標高の高い茶園を好みます。山の上の気候を想像して頂くと分かりやすいのですが、標高の高い茶園は昼は日差しが強く、温度が上がるのに対し、夜は急激に冷え込みます。この為、日中は強い日差しの下、光合成がしっかりと行われるのに対し、夜は消費活動が行われないため、お茶は成分を豊富に含み、より密度の高い味香りになります。

高山で作られたお茶に限らず、野菜、山菜、果物全てにおいて、高標高の産地は、絶対的な品質の優位性があります。詳しくは以下のコラムをご覧ください。

標高とお茶の品質の深い関係

高山白茶は、紫蘇やハーブのような爽やかな香り、仄かな桃の香りに加え、蜜香を連想する甘いマスカット系の余韻を伴う香りのお茶です。滑らかな口当たりと、透明感のある味香りが特徴のお茶です。
お湯で淹れる方法に加え、水出しで淹れる方法もお勧めです。また、一部は封を切らずに長期熟成し、マスカテルフレーバーを引き出すのも面白いかもしれません。

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