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雲南省のお茶産地にてプーアル茶、白茶、紅茶の生産
- [2024.04.03] Written By 北城 彰(Akira Hojo)
3月24日から中国の雲南省臨滄市の南西部、永德、鎮康県にてお茶の仕入れ、生産を行っております。
雲南省は世界一と言っても過言で無い極上の原料がある反面、生産に対する管理が甘いため、出来合のお茶を仕入れたのでは、理想とするお茶を入手する事が非常に困難です。そこで私達は春のシーズンを通して、現地に滞在し、どの茶園の原料を使用するかの打ち合わせ、製茶の方法はもちろん、日々の天候の変化も注視しながら、現場で生産条件を管理し、生産者と共にお茶を作り上げる事に注力しております。
現在の計画では、雲南省に5月まで滞在する予定です。
非常に質が良い2024年のお茶
今年は中華正月以降非常に雨が少なく、全体に乾燥していることから、お茶がゆっくりと成長しており、非常に質が良い年と言えます。3月の最終週くらいから、ほぼ毎日夕立があり、程良く茶園に水分が供給されていることから、今週に入り標高2000m付近のお茶が一斉に摘み頃を迎えつつあります。尚、樹齢300年レベルの老木は同じ標高でも成長が非常に遅く、これらのお茶の収穫が始まるのは、来週以降になります。
白茶の生産から始まるお茶シーズン
3月から4月の1週目までは温度が低いため、白茶の生産に適しており、現在、全力で白茶の生産を行っております。白茶の場合、製茶の良し悪しは天気に大きく左右されます。天気が悪いときは送風をするなど、あの手この手で通気を行わないと、蒸れ臭が生じます。理想的な白茶が出来る期間は非常に限られており、この先一週間が勝負だと思ってます。
プーアル茶の殺青方法の見直し
プーアル茶については、4月の中旬以降に、摘み頃を迎える標高の高い茶園の老木を使用して作りたいと考えております。しかし、その前に、コロナの期間に生産者の製茶技術がずれてしまったため、現在、殺青方法の見直しを行っております。今後、鳴鳳山、唐家、大茶林など、非常に良い茶園のお茶が摘み頃を迎えるため、それまでに殺青条件を安定化したいと思っております。
小規模農家でも紅茶が作れるように製茶方法を実験中
今年は、紅茶についてもいろいろと実験を行っております。これまで仕入れていた雲南紅茶は紅茶専門業者によって製造されていますが、私としてはプーアル茶や白茶に使っている原料を使用して紅茶を開発したいと考えております。そのためには、小規模の農家でも実施できるようなシンプルな製茶方法を採用する必要があります。従来の雲南省で一般的とされていた製茶方法とは異なる紅茶の製造方法を開発するため、日々実験を繰り返しております。これが成功すれば、プーアル茶並みの強烈な余韻の紅茶を生産することができるのですが、、、、、
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