昨年に引き続き、今年も白樹プーアル生茶と白樹紅茶を作る計画しております。白樹プーアル生茶については今年も予約販売を行う予定です。白樹茶とは自然栽培茶でかつ、日当たりが非常に強い場所で成長が非常に遅く、木の幹が白くなったお茶の木のみから収穫されたお茶の事です。詳しくは以下の記事をご覧ください。

https://hojotea.com/jp/posts-324/

草原に見えますが、一応茶園です。自然栽培茶園は植物が共生しておりお茶が主役ではありません。

白樹茶の自然栽培茶園を訪れ状況を確認

白樹紅茶を作る上で最も重要なのは、野生化した茶園の存在です。近年、自然栽培茶園が次ぎ次と肥料栽培へと変わっている為、昨年の経験を元に、安易に同じ茶園から生茶葉を買い取るのは非常に不安を感じます。そこで、先日産地へ出向き、茶園が自然な生態系を維持しているかどうか改めて確認を行いました。自然栽培茶園の保護のため詳細な産地の名称までは開示しませんが、白樹茶の産地は臨滄の南西部にあるミャンマー国境から50km以内、標高2000m程度の高山にある茶園です。

一見すると枯れそうなお茶の木

茶園は相変わらず、雑草地帯と思われるほどに自然の草木に囲まれており、お茶の木は(私の目から見ると)健康的な状態でした。おそらく、一般のお茶の専門家が見たら、「大変!肥料を入れないと枯れる」と思われるかも知れません。
お茶の木は一見するとヒョロヒョロで直ぐにも死にそうに見えますが、実際には、環境中から得られる窒素にあわせて、枝や葉の量をコントロールしております。日本の茶園でも窒素肥料が不足すると、お茶の木は枝枯れを起こします。これは見方によっては死んでいっているように見えますが、実際には窒素の供給量が減ったことに対応するために、枝を枯らすことで窒素消費量を捉えていると推察されます。お茶の木の周りの草木が自然な状態を維持している限り、土壌を通じ、窒素は循環され、お茶の木も必要な分のみ細々と吸収しています。したがって、お茶の木は周りから得られる窒素の量にあわせて、枝や葉の数を調節し、バランスをとっているわけです。

生茶葉を食べると分かる白樹茶の凄さ

お茶好きの人であれば一度くらいは、茶園を訪れたことがあると思います。その際、生の茶葉を食べた経験があるのではないでしょうか?お茶の新芽を食べたときはどのような味がしましたか?一般的には非常に渋苦く、その後じわりと新鮮な花のような香りが口に広がると思います。これは肥料が入っている茶園の典型的な味です。白樹茶と私が呼んでいるお茶の生茶葉を口に入れると、渋味が全くなく、また苦味も殆ど感じられません。渋くないのに、非常に香りが鮮烈に感じられ、花のような香りが何時までも口に残ります。まるで、春に山で収穫した山菜のような、透明感のある、甘味のある後味が感じられます。まるで、栽培物のキノコと野生のキノコのような違いがあります。

一般的な雲南省の茶園

以下は、雲南省の一般的なプーアル茶用茶園の木の様子です。化学肥料は使っておりませんが、有機窒素肥料が入っております。枝がヒョロリと長く、茶色い色をしており、茶葉の色合いが濃い緑色をしております。

明日から茶摘み開始

昨年は非常に少量しか生産できず、予約販売を早めに終了せざるを得ませんでした。白樹茶のお茶摘みは明日から開始予定です。天気が続き、十分な量が確保できることを願っております。

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

この記事に関連するHOJO Teaの商品


関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

地元でも非常に入手が困難な2つの高級鳳凰単叢を発売
非常に高級な鳳凰単叢を2種発売しました。 今回発売のお茶は、鳳凰単叢老欉八仙王2022と鳳凰単叢老欉郁金香 単株2022です。 https://hojotea.com/item/houou.htm 鳳凰単叢老欉八仙王20 …
初の伊賀天然朱泥急須入荷、宝瓶と絞り出しも再入荷
伊賀天然朱泥急須、宝瓶、絞り出し、前川淳蔵氏による作品が発表されました。これまで多くのお客様から伊賀天然朱泥急須の制作についてのリクエストをいただいており、ついに実現することが出来ました。 https://hojotea …

最新の記事 NEW ARTICLES

お茶に適した水を考える:水の硬度とミネラル組成とお茶の味香りの関係
お茶を淹れるのに適した水について考えてみましょう。一般的には「軟水が好ましい」とされていますが、本当にそうなのでしょうか? 硬度以外にもある、水を選ぶ上での重要な注意点も併せて紹介したいと思います。 水の硬度とは 水の硬 …
5つの異なる茶園からなる古樹白茶特別限定セットを発売
HOJOの店舗でも非常に人気の古樹白茶ですが、今年の春も生産しました。その後、香りを更に高める為に、無酸素にて数ヶ月寝かしたことで、期待通りの香りへと熟成が進み、いつでも発売できる状態に仕上がりました。 古樹白茶は、1日 …
地元でも非常に入手が困難な2つの高級鳳凰単叢を発売
非常に高級な鳳凰単叢を2種発売しました。 今回発売のお茶は、鳳凰単叢老欉八仙王2022と鳳凰単叢老欉郁金香 単株2022です。 https://hojotea.com/item/houou.htm 鳳凰単叢老欉八仙王20 …
初の伊賀天然朱泥急須入荷、宝瓶と絞り出しも再入荷
伊賀天然朱泥急須、宝瓶、絞り出し、前川淳蔵氏による作品が発表されました。これまで多くのお客様から伊賀天然朱泥急須の制作についてのリクエストをいただいており、ついに実現することが出来ました。 https://hojotea …
自然栽培の老木から作られたプーアル茶、烏木龍古樹生茶2021を発売
烏木龍古樹生茶2021を発売しました。 このお茶は生産後マレーシアで2年間無酸素保存することで、熟成が進み、甘い香りへと成長しました。 昔ながらの農業が行われている烏木龍村 烏木龍は、永德県に位置する村の名です。この村は …
2023年産の大雪山野生白茶を発売!
2023年産の大雪山野生白茶を発売しました。 https://hojotea.com/item/w11.htm 特注だから出来る鮮やかな緑色の茶葉 大雪山の野生白茶は、野生のカメリアタリエンシスから生産される希少な白茶で …
2022年産の鳳凰単叢蜜桃香と老欉獅頭黄枝香を発売
2022年産の鳳凰単叢烏龍茶を2種発売しました。 今回発売したお茶は鳳凰単叢老欉獅頭黄枝香 2022と鳳凰単叢蜜桃香 2022です。 1年間熟成し、夏を2回経験したことで、お茶の熟成が進み、非常に香りが濃厚になりました。 …
2022産、鳳凰単叢老欉を2種類発売
2022年産の老欉鳳凰単叢を2種類発売しました。 https://hojotea.com/item/houou.htm 今回発売したお茶は、鳳凰単叢老欉草蘭香2022と鳳凰単叢老欉姜母香2022 これまで約半年間、無酸素 …
无量山古樹白茶 2018、マレーシア5年熟成の餅茶を発売
マレーシアで5年間熟成した无量山古樹白茶2018を発売しました。 このお茶は2018年に発売した当時も非常に人気が高く、極めて短期間で売り切れてしまったお茶です。 実は当時仕入れた半分を年間を通じて温度が高く熟成に最適な …
マレーシアクアラルンプールMidvalley Gardens店の新装開店
マレーシア・クアラルンプールのMidvalley Gardens Mall店は、改装が完了し、7月11日から新装開店を迎えました。改装工事にあたり、友人をはじめ多くの方々からのサポートに心から感謝しております。新しい店舗 …

PAGETOP