ダージリンファーストフラッシュ
ダージリンのファーストフラッシュを2種発売しました。
それぞれの特徴を2回に分けて紹介したいと思います。

マリオンバリーエステート

今回紹介するのはマリオンバリー、英語ではMarionbarieと書きます。
バリーは谷のValleyではなくBarieと書きますので、マリオンベリーと表記する場合もあります。
この茶園はダージリンの裾に位置しており、標高は270mほどしかありません。マリオンバレーは一般的にはダージリンの一部として紹介されますが、インドのティーボードの定義によるとダージリンティではなく、Indian Teaとして定義されております。
茶園は1901年に開発されました。既に100年以上の歴史を有する老舗の茶園です。近年、2006年にJayshree Teaグループにより買い取られました。Jayshree Teaはリシハットやシンブリのホールディング会社です。この会社の有するノウハウが導入されたことで、マリオンバリーエステートは大きく生まれ変わりました。

標高が低くても質の高いお茶を作る茶園

ダージリンの場合、一般に、標高の高い茶園が人気あります。私も数年前までは標高が茶園を選択する上での第一基準でした。標高が高い茶園は、気候が厳しいためにお茶の成長は遅くなり、それに伴いミネラルが濃く、コクの強いお茶が出来ます。ただし、標高が低くてもコクが強いお茶を作る事が可能です。その為には有機栽培や自然栽培に近い方法で茶園を管理し、お茶をゆっくりと成長させることが重要です。現在、マリオンバリーのお茶は有機認証に向け、準自然農法を実施しており、そのお陰で高い標高に位置する茶園並みのコクを楽しむことが出来ます。

この茶園の魅力は以下の3点に集約されます。

ボディが強く香りに広がりがある点

マリオンバリーのお茶は強めのボディが特徴的です。ボディが強いと言うことは香りが立ちやすく、口に含んだときに香りがふわんと口の中に広がります。逆にボディの弱いお茶は、スッキリとして、みずみずしさを感じられ、同時に香りは控えめに感じられます。
ボディに関してはむしろマリオンバリーの標高が低い点が有利に働いたのかもしれません。標高が低い茶園の中でも、川による堆積土を多く有する茶園はアルカリ性のミネラルが豊富に含まれ、ボディが強くなることがあります。
例えば、雲南省の「昔帰」という有名なプーアル茶の産地があります。このプーアル茶はボディが強く、老班章なみの高い値段で取引されます。この茶園もまた、メコン川の堆積土によって形成されております。

ファーストフラッシュ

UVAのようなメンソールの香り

UVAはスリランカで人気の紅茶です。クオリティシーズンのUVAはUVA香と呼ばれるメンソール系の香りがすることで知られております。HOJOのラインアップでは台湾の紅玉紅茶が同じくUVAのようなメンソール香がします。
UVAほど強いわけではありませんが、マリオンバリーを淹れると仄かにメンソール系の香りがします。また、一般的なファーストフラッシュのお茶よりもやや発酵度が強いため、フルーツの香りがベースに感じられます。メンソール香とフルーツの香りとのコラボレーションにより、とても爽やかで飲みやすい香りに感じられます。

ダージリンファーストラッシュ

普段飲みできる価格

茶園の標高が高くない点、知名度がひく点、インドのティーボードが正式にダージリンティとして定義してない点から質に反し、比較的安価な値段で入手することが出来ました。
これからの季節、私の家でもアイスティ、普段飲み用のダージリンティで活躍することと思います。

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