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お酒を飲むときの意外なお茶の活用法
- [2015.11.18] Written By 北城 彰(Akira Hojo)
メールマガジン第67号 : 2015年011月17日発行 お酒を飲むときの意外なお茶の活用法
大部肌寒い季節となり、お酒を飲む機会もこれから増えるのではないかと思います。そこで、お酒に関するお茶の面白い利用法を紹介したいと思います。
1.一枚の自然栽培茶はお酒の味を軟らかく高い質へと変える
自然栽培のお茶の葉を日本酒、ビール、焼酎、或いはジュースに入れると、味が非常に軟らかくなり、余韻が深くなります。これは茶葉に含まれるミネラルが関係しておりますが、使用する茶葉の質が良ければよい程、お酒の味にも影響を与えます。茶葉は沢山入れる必要はなく、一枚入れるだけで効果は十分です。重要なのは投入する茶葉の種類です。お茶の種類は紅茶、緑茶、烏龍茶、プーアル茶等々、何でも構いませんが、自然栽培で作られ、お茶自体の余韻が強い事が重要です。そんなことで、味が変わるはずがないと思われるかもしれませんが、原理としてはフグなどのひれ酒と同じで、分かる人には驚くほど変わります。
魯山人は良質の昆布をサッとくぐらせるだけで良いと書き残しております。昆布をさっと通すだけで旨味が出るとありますが、私は、これは旨味ではなく、ミネラルによるコクなんだろうと考えております。「茶葉を一枚入れるだけでよい」というのはこれと全く同じ原理です。残念ながら少数(私の経験的に大体2割くらいの人)ではありますが、味の奥行き・コクが先天的に感じられない人もおります。
2.お酒を飲みながらお茶を飲むと悪酔いが軽減される
私はお茶だけでなく、お酒も非常に好きゆえに、時々深酒してしまうこともあります。お酒を多く飲む際、お酒を飲みながら、お茶を飲むと翌日悪酔いしにくくなることを経験から発見しました。外でお酒を飲んだ場合、家に戻ってから、お茶を沢山飲みます。お酒を飲むとアルコール分解のために体が脱水状態になるため、水分補給の点でもお茶はお勧めです。ただ、もう一つお茶を飲む意味があると考えておりますそれは自然栽培茶に含まれるミネラルが関係します。話は一瞬それますが、良質なワインは同じ量のアルコールを飲んでも安いお酒のように悪酔いしないですよね?良質のワインにはミネラルが豊富に含まれ、ミネラル感=余韻の長いワインと言われております。自然栽培茶についても、ミネラルが豊富に含まれ、非常に長い(深い)余韻が特徴的です。お酒を飲みながら良いお茶をを沢山飲むと、良質のワインを飲んだ翌日のように体が比較的楽に感じられます。
3.二日酔いには自然栽培茶を
お酒を飲み過ぎた翌日、向かい酒をすると、体調が良くなるといわれております。
これは本当だと思われますか?私はサラリーマン時代、連日お酒を飲まなければならないことが多く、2日酔い気味にもかかわらず、連続的に酒のむことが多々ありました。
「驚くべき事に、向かい酒をすると本当に体調が良くなります。」
ただ、医学的な見地からは、連続的な飲酒は肝臓により負担をかけるために、健康に悪いと言われております。向かい酒で気分が良くなるのは、アルコールによって、血行が良くなるためと考えられております。そこで、血行が良くなるお茶を飲めば、肝臓に負担をかけずに同じような効果が期待できます。このテーマについては以前にブログで詳細解説をしておりますので、以下の記事をご覧ください。
https://hojotea.com/jp/posts-996/
自然栽培茶にはいろんな種類がありますので、お茶の種類を限定する必要はありません。大事なのは、自然栽培で作られたミネラルが豊富な茶葉原料から作られているという点です。特にお勧めするのは、雲南省産のプーアル茶、白茶、紅茶などです。雲南省のお茶が特殊と言うことではないのですが、雲南省には伝統的な自然栽培を今も継続している少数民族がおり、野生と変わらないようなお茶を仕入れることが出来ます。自然栽培茶園については、以下の記事をご参照ください。
https://hojotea.com/jp/posts-970/
新商品 傳統式梨山茶
https://hojotea.com/item/o65.htm
梨山茶と言えば、台湾茶のキングとも呼ばれる銘茶です。特に標高2400m付近で作られたお茶は、花のような華やかな香り、クリーミーな食感と、長い余韻が特徴です。ただ、最近の高山茶の傾向として、発酵が非常に軽く行われており、伝統的な烏龍茶のような重発酵茶との出会いは殆ど有りません。私はお茶を頻繁に飲むため、軽発酵烏龍茶も良いのですが、是非、重発酵の高山茶を飲んでみたいと思っておりました。この事を生産者に伝え続けたところ、今年の春、限定量ではあるものの、重発酵の梨山茶を生産してくれました。重発酵梨山茶は、桃のような、栗のような、濃厚で甘いフルーツの香りがし、甘い香りの余韻が強く感じられるお茶です。非常に高級なお茶ではありますが、非常に高い満足感の得られるお茶でもあります。
鳳凰単叢烏龍 水仙、杏仁香、金玉蘭が入荷
https://hojotea.com/item/houou.htm
暫く品切れ状態になっていた3商品が入荷しました。季節的にも鳳凰単叢烏龍茶が美味しく感じられます。鳳凰単叢烏龍茶はもっとも歴史が長い烏龍茶の1つです。鳳凰単叢烏龍茶は名前からして非常に複雑ゆえ、敬遠して飲んだ事の無い人も多いと思います。おそらくこのお茶ほどに、飲んだときの驚きが大きなお茶は他にないと思います。お茶とは思えないレベルのフルーツの香りと深い余韻があり、HOJOで選んでいるお茶に関しては渋味や苦味はありません。初心者の人には、蜜蘭香や稲花香をお勧めします。
今後の急須の入荷について
https://hojotea.com/categ/teaware.htm
12月を目処に渡辺陶三氏作の秋津無名異、舘正規氏作の信楽粗土、村田益規氏作の伊賀天然朱泥急須などが入荷予定となっております。清水謙氏の作品に関しては今後の入荷が未定です。既存のラインアップで良いモデルがあれば、お早めにご検討ください。
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