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  • お茶の品質を決める各種要素

3月に雲南省入りし、既に1ヶ月が経過しました。ここ臨滄地域の場合、春の1番茶は3月の20日頃から茶摘みが開始されます。但し、1番茶にもかかわらず5月に入ってから摘まれるお茶もあります。実は、高い品質のお茶は成長が非常に遅く、これらのお茶が摘まれるのは春の最後になります。私は長期間滞在しているのも、これら極上の原料を確保し、希望するお茶に加工するためです。

同じ地域の場合遅くに収穫されたお茶ほど品質が高い

お茶の品質が最も良いのは春の1番茶です。これを摘み取ると、お茶の木は再び芽を出します。これがいわるゆ2番茶です。雲南省の場合、摘み続けた場合、年間10回くらいお茶摘みをすることが可能です。多くの人はお茶摘みの時期が早ければ早いほど質が良いと考えがちですが、それは特定のお茶の木に限った場合です。同じ地域産の1番茶に関しては、遅くに摘まれたお茶ほど品質は高くなります。これは動物や魚の肉と同じで、養殖で沢山の餌を与え、急速に育てた魚や動物の肉の味が薄いのと同じです。また、山菜も同じで、シーズン初めは低地の若い木から始まります。例えば、標高が高く、樹齢が古いタラの木の場合、タラの芽が生長するのは非常に遅く、他の山菜のシーズンが終わった頃にようやく伸びてきます。このような山菜は非常に美味しく、低地の山菜とは甘味、味の立体感が全く異なります。日本人は特に、走りを好む傾向があります。ただ、お茶や山菜の場合、出来るだけ遅くに収穫されたものの方が質が高いという事実は意外に知られておりません。

標高2300mからの眺望

標高・肥料・樹齢がお茶の成長速度に影響

お茶の成長速度に影響する要素としては、主に標高、樹齢、肥料です。特に私が狙っているのは、高山に位置する無肥料の茶園産の高樹齢のお茶の木ですが、2200mクラス以上の標高の茶園ともなると、5月の上旬にようやく1番茶が摘まれます。因みに、同じエリアの老木でも肥料が入っている茶園は成長が非常に速く、茶葉も大きく成長します。品質が異常に高い割に、今の時期は終盤と言うこともあり、お茶の値段は特に高い訳ではないのが雲南省のお茶の面白い点でもあります。むしろ、早い時期摘まれるお茶は走りと言うこともあり、高い値段が付きがちです。春になると新茶のニュースで溢れるため、多くの人が焦り、早く新茶を入手しようとしますが、お茶摘み時期は遅いほど良いと言うことを肝に銘じる必要があります。但し、この時期になると低地の2番茶を初め、様々なお茶が混じるため、原料の入手先を詳細に指定し、希望する茶園や特定の老木から生茶葉を回収しております。



写真上:日陰にある老木と私、北城

極上のお茶が入手出来るのは限られた年のみ

但し、これら5月に収穫される極上のお茶は毎年入手出来るわけではありません。一般に、雲南省では4月の後半は雨が多く、例えば2017年は4月の中旬〜1ヶ月間雨が降り続きました。雨が降り続けた場合、標高が高い茶園や、樹齢が高い老木に関しても、急激に成長が早まり、その結果、お茶の品質は低下します。この為、どの時期のお茶を入手するかという点についてはややギャンブル的な要素があります。昨年は4月後半の天気が非常に悪くなると予想されていたため、4月中旬にお茶の仕入をし、それ以降のお茶の仕入は切り上げました。もし、昨年、中旬のお茶を入手せず、後半まで待っていたとしたら、良いお茶は全く入手出来なかったと思います。逆に、今年は後半の天気が良いと予想されていたため、4月の中旬には殆どお茶を仕入れず、様々な茶園をまわったり、生産実験などをしつつ、4月後半のお茶の時期を待っておりました。今年は非常に良いお茶が入手出来そうです。

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