プーアル茶の老木

最近のプーアル茶は老木であれば、お茶は飛ぶように売れます。多くのバイヤーがひたすら樹齢を気にするため、今では雲南省におけるお茶の値段は樹齢に比例して付けられるようになりました。しかし、老木が売れると知った農民は、老木を過剰に大切にするようになり、高い値段で売れるようになると、さらに肥料与え、剪定をし、考えられる限りの世話をするようになりました。その結果、老木は成長速度が早くなり、皮肉にも有名産地では、樹齢が高くなるほど品質が低く、逆に樹齢が低い木の方が高い品質になるという、矛盾が生じるようになってしまったのでした。

産地の生産者の多くはお茶の品質評価ができない

この春も雲南省へ行った際、と有る生産者が自分が大切にしているという樹齢100歳くらいの木を見せてくれました。(下の写真参照)私にとって樹齢100歳と言ったらかなり若い木ですが、彼の家族の所有するお茶の中は最も古い木でした。木を見た瞬間、木が剪定されていること、肥料が多量に施肥されていることに気が付きました。彼はその木を自分の息子のように大切にしているため、過保護に育てたのでした。その木から採れたお茶は、味が薄く、コクがありませんでした。正直最低の品質でした。更に、皮肉にも脇に植えられている若いお茶の方が遙かによい味でした。

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真ん中奥にある木が大切にされている老木。周りの木と色が違う点に注目してください。周りの木は茶葉が黄緑色をしており、小さいのに対し、老木だけが濃い緑色をしており、大きな茶葉を付けております。これこそが、過保護を表すサインです。

私の経験上、農家や生産者の多くはテイスティングの仕方を知りません。周りが老木を有り難がるために、その情報を鵜呑みにし、老木が美味しいと勘違いしている人が殆どで、この悲しい矛盾に気が付かないのです。

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私は樹齢も1つの要素として考慮しますが、重要なのはお茶がどう育ったかという点です。
自然の木に近い状態で、生態系の一部として、時間をかけてゆっくりと育ったお茶は、単純に美味しいのです。

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