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白樹プーアル茶と白樹紅茶の茶山を視察
- [2017.04.06] Written By 北城 彰(Akira Hojo)
昨年に引き続き、今年も白樹プーアル生茶と白樹紅茶を作る計画しております。白樹プーアル生茶については今年も予約販売を行う予定です。白樹茶とは自然栽培茶でかつ、日当たりが非常に強い場所で成長が非常に遅く、木の幹が白くなったお茶の木のみから収穫されたお茶の事です。詳しくは以下の記事をご覧ください。
https://hojotea.com/jp/posts-324/
草原に見えますが、一応茶園です。自然栽培茶園は植物が共生しておりお茶が主役ではありません。
白樹茶の自然栽培茶園を訪れ状況を確認
白樹紅茶を作る上で最も重要なのは、野生化した茶園の存在です。近年、自然栽培茶園が次ぎ次と肥料栽培へと変わっている為、昨年の経験を元に、安易に同じ茶園から生茶葉を買い取るのは非常に不安を感じます。そこで、先日産地へ出向き、茶園が自然な生態系を維持しているかどうか改めて確認を行いました。自然栽培茶園の保護のため詳細な産地の名称までは開示しませんが、白樹茶の産地は臨滄の南西部にあるミャンマー国境から50km以内、標高2000m程度の高山にある茶園です。
一見すると枯れそうなお茶の木
茶園は相変わらず、雑草地帯と思われるほどに自然の草木に囲まれており、お茶の木は(私の目から見ると)健康的な状態でした。おそらく、一般のお茶の専門家が見たら、「大変!肥料を入れないと枯れる」と思われるかも知れません。
お茶の木は一見するとヒョロヒョロで直ぐにも死にそうに見えますが、実際には、環境中から得られる窒素にあわせて、枝や葉の量をコントロールしております。日本の茶園でも窒素肥料が不足すると、お茶の木は枝枯れを起こします。これは見方によっては死んでいっているように見えますが、実際には窒素の供給量が減ったことに対応するために、枝を枯らすことで窒素消費量を捉えていると推察されます。お茶の木の周りの草木が自然な状態を維持している限り、土壌を通じ、窒素は循環され、お茶の木も必要な分のみ細々と吸収しています。したがって、お茶の木は周りから得られる窒素の量にあわせて、枝や葉の数を調節し、バランスをとっているわけです。
生茶葉を食べると分かる白樹茶の凄さ
お茶好きの人であれば一度くらいは、茶園を訪れたことがあると思います。その際、生の茶葉を食べた経験があるのではないでしょうか?お茶の新芽を食べたときはどのような味がしましたか?一般的には非常に渋苦く、その後じわりと新鮮な花のような香りが口に広がると思います。これは肥料が入っている茶園の典型的な味です。白樹茶と私が呼んでいるお茶の生茶葉を口に入れると、渋味が全くなく、また苦味も殆ど感じられません。渋くないのに、非常に香りが鮮烈に感じられ、花のような香りが何時までも口に残ります。まるで、春に山で収穫した山菜のような、透明感のある、甘味のある後味が感じられます。まるで、栽培物のキノコと野生のキノコのような違いがあります。
一般的な雲南省の茶園
以下は、雲南省の一般的なプーアル茶用茶園の木の様子です。化学肥料は使っておりませんが、有機窒素肥料が入っております。枝がヒョロリと長く、茶色い色をしており、茶葉の色合いが濃い緑色をしております。
明日から茶摘み開始
昨年は非常に少量しか生産できず、予約販売を早めに終了せざるを得ませんでした。白樹茶のお茶摘みは明日から開始予定です。天気が続き、十分な量が確保できることを願っております。
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